"SNS売れ"するコスメに学ぶヒットのメカニズム 「バズったのに売れない」商品にしないために
私たちは、バズコスメに関する調査分析を2019年から継続しておこなっています。ゴールを「POSを動かす(売上を上げる)こと」と定め、SNS上でどのように評判が形成され、拡散し、実際の「売れ」につながっていくのか――、そのメカニズムの解明に取り組んできました。
その結果、過去にバズって売れた商品において、話題の広がり方にある法則性を見出すことができました。そして、その法則性をもとに分析データを読み解いていくことで、「SNS売れ」の仕組みが明らかになってきたのです。
話題の連鎖がポイントに
私たちは、一瞬の盛り上がりだけを見てすぐに結論づけるのはSNSマーケティングをおこなう上では危険なことだと考え、これまでの分析結果をもとに「バズコスメ」を以下のように定義しました。
この定義にある通り、ここで言う「バズ」というのは「1つの投稿が〇万リポストされた」といったような一時的な点の事象ではなく、X(旧Twitter)、Instagram、YouTube、TikTokなど複数のSNSプラットフォームにまたがり話題が連鎖していき、商品がヒットするくらいに生活者の心を動かした、という連続的な線の事象を指しています。
また、この「話題が連鎖する」というのは、複数の文脈で発話(投稿)が次々に起こり、その投稿を見た人がまた発話する、といった形で話題が波及していくことを指しています。
連鎖するといっても同じ内容の発話がリレーのバトンのようにつながれていくのではなく、発売前、発売時、発売後のフェーズで発話の内容は変化していきます。
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