"SNS売れ"するコスメに学ぶヒットのメカニズム 「バズったのに売れない」商品にしないために
少しイメージしづらいかもしれないので、発話の内容が発売前、発売時、発売後のフェーズでどのように変化していくか、具体的な例を見てみましょう。
「○○から新作が出るらしい! 早く試したい!」
「話題の成分が入ってこの価格はヤバい! 絶対買う!」
<発売時>
「早速買ってきた! 発色が最高でリピ(リピート)確定」
「○○のシリーズよりも使い心地がいい」
<発売後>
「バズりすぎてどこに行っても買えない!」
「最高すぎて一軍コスメ入り確定!」
このように、一言で「バズ」といってもその発話内容はフェーズによって変化しながら、大きなうねりとなっていくのです。
「バズコスメ」の定義を明らかにしたところで、この「バズコスメ」がどのような歴史をたどってきたかを、そのトレンドの変遷とともに振り返ってみましょう。
変遷する「バズコスメ」のトレンド
美容のことをつぶやくXの「美容垢」(美容のことだけをつぶやく&情報収集する専用のアカウントの通称)は、2017年頃から急速に増えました。
「バズ」の起点は情報拡散が最もされやすいXであることが多く、そのXで美容についての発話が増えたことで、美容に関する情報が「バズる」ようになっていきます。
そしてコロナ禍で生活者のSNSの利用頻度や利用時間が増えたことも後押しとなり、美容情報に関する「バズ」が日常的に発生するようになりました。さらにそれが他のSNSプラットフォームにも波及し、SNSきっかけのヒット商品「バズコスメ」が生まれるケースが多く見られました。
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