鉄道が新しく通って都心に直通すれば、どれほど素晴らしいことだろう――。そう考えるのは人のつね。だから古今東西あちこちで鉄道の建設を求めて陳情やら請願やらが繰り返されてきた。
ローカル線の苦境が伝えられるいまでもそれは変わらない。大都市外縁部の街を訪れると、「○○線延伸を実現しよう!」といった勇ましい横断幕が掲げられていることがある。
埼玉スタジアム線の延伸計画
そうした街の1つが、岩槻である。岩槻の人々が求めているのは、埼玉高速鉄道(埼玉スタジアム線)の延伸だ。いまは浦和美園駅で留まっている埼玉スタジアム線を延伸させ、地下鉄南北線を通じて都心に直結させよう、という次第である。
岩槻は、現在では埼玉県さいたま市の一部ではあるが、もとは岩槻城の城下町をルーツに持つれっきとした単独の岩槻市。いまでも人口約11万人を抱え、さいたま市ではいちばん面積の広い岩槻区の中心市街地である。都心直結の路線があっても、何の不思議もない。
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