東武スカイツリーラインと武蔵野線が交わる、新越谷(東武)・南越谷(武蔵野線)という駅がある。駅名が違っているが事実上同一駅だ。数字を見ると、東武・武蔵野線ともにそれぞれの路線の中ではトップクラスのお客の数を誇るターミナル。だから、読者諸兄にもこの駅を使ったことがある人はたくさんいるに違いない。
しかし、である。だいたいの人は、乗り換えに使うばかりで駅から降りて外に出る、などという機会はあまり少ないのでないかと思う。「越谷」という存在は、新越谷・南越谷のおかげかそれともレイクタウンのおかげか、なかなか知名度こそ高い。だが、どんな街なのかは、地元の人でもない限り知る機会はないものだ。
東武のベテラン社員に聞く
いったい、この駅には何があるのか……と、調べてみたら、なんとこの駅を取りまく街全体が、日本三大阿波踊りの1つ、南越谷阿波踊りの会場になっているのだという。
「越谷に本社のあるポラスさんが全面バックアップしている南越谷阿波踊りですよね。今年は久々に通常開催で、聞いたところでは3日間で72万人も来たそうです。スカイツリーラインの西側から東側にかけてが会場になっていて、なかなかスゴいですよ」
ちょっと自慢げに紹介してくれたのは、東武鉄道春日部駅管区の中村和伸新越谷駅長だ。中村駅長、入社以来ほとんどを野田線(東武アーバンパークライン)で過ごしており、今回が初めてとなるスカイツリーラインの駅勤務。
「思った以上ににぎやかでびっくりしましたね。通勤時間帯にはお客さまの流れは都心方面。ただ、新越谷駅で半分くらいは入れ替わるんですよ。武蔵野線に乗り換えてこられる方、逆に乗り換える方。とにかくたくさんのお客さまが動いている駅ですね」(中村駅長)
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