スターバックスの中国市場進出から23年。同社は長年にわたり、中国のコーヒーチェーン市場で首位の座に君臨してきた。しかし近年、瑞幸咖啡(ラッキン・コーヒー)や庫迪咖啡(コッティ・コーヒー)など中国資本の新興チェーンが次々に台頭し、スターバックスから市場シェアを奪っている。
2023年4~6月期には、ラッキン・コーヒーの売上高がスターバックスを初めて追い抜いた。同四半期のスターバックスの中国売上高が前年同期比51%増の8億2200万ドル(約1215億円)だったのに対し、ラッキン・コーヒーは同88%増の62億100万元(約1256億円)を記録。店舗数では、ラッキン・コーヒーは6月末時点で1万836店と中国のコーヒーチェーンとして初の1万店超えを達成。スターバックスとの差を広げている。
新興チェーンとの競争について、ナラシムハンCEOは「スターバックスは競争を歓迎する」と語り、競争を通じて中国のコーヒー愛飲家を増やすことができれば、それは(スターバックスを含む)業界全体のメリットになるとの考えを示した。
本社副社長に中国法人トップを登用
スターバックスは中国市場への積極投資を続ける一方、中国が世界に先行するデジタル化をグローバル経営にも取り入れようとしている。その意気込みが表れたのが、同社が9月18日に発表した経営幹部人事である。
2021年から中国法人のCOO(最高執行責任者)を務めていた劉文娟氏が、10月2日付でアメリカのスターバックス本社の執行副社長に就任し、中国法人の共同CEOを兼務する。劉氏は中国法人のデジタル・イノベーションの責任者として、オペレーションのデジタル化を主導した実績を持つ。
(財新記者:包雲紅)
※原文の配信は9月20日
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