難関入試、これが受かる子の思考プロセスだ

細かい理論が分からなくても問題は解ける

(写真:IYO / PIXTA)

医学部入学試験分析のシリーズも今回で6回目。今日は、私が予備校で指導している医学部生物の問題について少し触れておこうと思う。

あまりに専門的な問題を取り上げて読者の皆さんを退屈させてしまってはいけないので、実際の医学部入試問題をクイズ形式にしてみた。一緒にお考えいただき、「難関試験を乗り越える子どもは、どういう頭をしているのか」を実感していただきたいと思う。 

受かる子どもは、どうアプローチする?

今回取り扱う問題は、2問とも以前杏林大学医学部で出題された問題を改題しているものである。

【第1問】図は発生途中のニワトリ胚の全体図である。この全体像の棒線の部位で切断した横断面に見られる部位からできる構造として、キ~コに入る適切なものを選びなさい。
① 心臓 ②肺 ③腎臓 ④脳 ⑤背骨 ⑥脊髄 ⑦肝臓 ⑧胃の内腔 ⑨骨格筋 ⑩真皮
出典:2015年杏林大学医学部赤本(教学社)

 

ここで私がお話したいことは、「この問題の正解が何であるか」ではない。「どういうふうに問題と向き合うことが重要か」をお考えいただきたい。さて、ここで1つ、分かりやすいエピソードを紹介しよう。

4年浪人しているAさん(男性、22歳)と、現役で都内有数の私立の女子高校に通うBさん(女性、18歳)の2名にこの問題を出題してみた。すると、まったく異なる反応が見られた。

Aさん:「生物の教科書や図解集でカエルの胚の切断図は見たことがありますが、ニワトリの胚の切断図なんて見たことがありません。どう考えるんだろう。切断面には、一体何があるんだろう。何がポイントなのかなあ。分からんなあ。覚えた知識がまったく使えん。変な問題だなあ」

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