東北大、「名ばかりテニュアトラック」への言い分 直撃に副学長は「独自の制度であり問題ない」

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――通常のテニュアトラックでも3~5年程度の有期雇用なので、任期付きですよね。任期付きだと説明することがテニュアトラックではないという説明にはならないのでは。

大学の中にいると、世間知らずになっているところがあるかもしれないが、任期付きといった場合には、テニュアトラックではないと伝わると考えていて、公募要領にはそういうふうに(任期付きだと)書かせていただいている。

ただ、それだけでは説明としては十分ではないと考えていて、採用を決定する前の面接でも、一般のテニュアトラック制度ではないことを説明している。だから、そこに誤解はないはずだ。

労働条件通知書に明記なし

――私が話を聞いた過去の在籍者の方は、面接時に「そんな説明は聞いていません」とはっきり証言しています。本当にきちんと全員に説明していて、皆が納得していると言えますか。

東北大学としてはしっかりと説明はしているが、採用に至るまでに(東北大学テニュアトラック制度を)十分に理解することは、一度の説明ではなかなか難しいのかもしれない。ただ、こちらは労働条件通知書も取っている。採用前にこういう条件でいいですか、ということをお聞きしてからサインしていただいている。

――では、労働条件通知書には「東北大学テニュアトラック制度は一般のテニュアトラックとは違います。あなたのポストにはテニュアの空きが確保されていない可能性があるので、テニュア審査を受けられないかもしれません」ときちんと書かれているのですか。

先ほど申しあげたように、任期付きの職であると書いているということだ。われわれは一度もテニュアトラックで採用するとは言っていないので、これは通常のテニュアトラックとは違うというような説明はしていない。

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