巨大キャンピングカー約7000万円でも争奪戦の訳 ティフィン・アレグロブリーズ33BRの最新モデル

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展示されていたアレグロブリーズ33BRの2023年モデルの価格
展示されていたアレグロブリーズ33BRの2023年モデルの価格(筆者撮影)

展示車のプライスボードに書かれた金額は「5450万円+TAX」、税込みなら5995万円というアレグロブリーズ33BRの2023年モデル。しかも、この金額は、さまざまなオプションを追加すると、さらに高価になるという。製造しているのは、アメリカ・アラバマ州を拠点とするティフィン社。2022年に創業50周年を迎えた老舗メーカーで、現地で「モーターホーム(動く家といった意味)」とも呼ばれる高級キャンピングカーを数多く手がけてきた実績を誇る。

車体サイズは全長10.4m×全幅2.49m×全高3.58m。日本の公道を走行できる車両は、道路法により全長12mまで、全幅2.5mまでなどの規定があるため、ナンバーを取得できるギリギリの大きさだ。見た目はまるで大型の観光バスだが、ベースはバスではなく、専用ベースシャーシの上にキャビン(ボディ)全体を架装したもの。こうしたモデルをアメリカでは、前述のとおり、クラスAと呼ぶ。日本では「フルコン(フルコンバージョン)」と呼ばれるタイプに近い。

展示車両の装備一覧
展示車両の装備一覧(筆者撮影)

搭載するパワートレインは、商用車用エンジンなどを製造する北米企業カミンズ社製の6.7L・ディーゼルエンジン。最高出力は275馬力を発揮し、6速ATのトランスミッションをマッチングすることで、巨大な車体でもストレスなく走行することが可能だ。また、燃料タンクは270Lもの大容量を確保し、長距離のクルマ旅にも対応する航続距離を実現する。

さらに高速道路などで、車間を自動で保持しながら前車を追従する「レーダークルーズコントロール」も搭載。日本では「ACC(アダプティブ・クルーズコントロール)」と呼ばれる機能だ。ほかにも自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)など、さまざまな安全運転支援システムを採用し、ロングドライブ時の疲労軽減や、高い安全性に寄与する。

アレグロブリーズ33BRの運転席まわり
アレグロブリーズ33BRの運転席まわり(筆者撮影)

なお、2023年モデルでは、ボディカラーやグラフィックが変更されたほか、50周年を記念するエンブレムも装備。運転席と助手席のシートには、メッシュタイプが採用されるなどのアップデートを受けている。乗車定員は7名、就寝人数は6名だ。

ラグジュアリーな室内空間

まるでホテルのような室内
まるでホテルのような室内(筆者撮影)

一方のキャビン部。車体右側の前方にあるドアからエントランスに入ると、高い天井やLED照明などを装備したラグジュアリーなリビングが目に入る。中央部の左側にはテーブルと対面式ソファーを備えるダイニング、奧にはシンク2つと3つのコンロなどを備えるキッチンを配置。中央の通路を挟んで右側には、大人4名が橫にゆったりと座れるソファー、奧には2段式の大型冷蔵庫などを装備するほか、暖炉風ヒーターやワイドモニターのテレビまである。なお、テレビは、ほかにも運転席の上部や寝室など、40インチや32インチの大型タイプを計4台装備している。

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