巨大キャンピングカー約7000万円でも争奪戦の訳 ティフィン・アレグロブリーズ33BRの最新モデル
通常、キャンピングカーでは、車中泊時などにエンジンを始動させなくても家電製品が使えるように、サブバッテリーを搭載する。夜中にエンジンをかけっぱなしにすると、騒音だけでなく、排出ガスも出て環境に悪いからだ。もちろん、アレグロブリーズ33BRもサブバッテリーを搭載しているが、電気を使う装備はエアコンだけでない。LED照明や冷蔵庫、電子レンジなど、豪華な仕様なだけに、電気を使う機器もかなり多く搭載している。そのため、家庭用エアコンまで使うと、サブバッテリーだけでは電力が足りない。そこで、さらに400Ahタイプの大容量バッテリー3個を追加。その電力を主に家庭用エアコン用として確保したのだという。
なお、そのオーナーは、ほかにもバッテリーへ充電できるソーラーパネルも追加。停車時の暖房設備であるFFヒーターも、標準のLPガスで動くタイプから、軽油を使うタイプに変更したり、Wi-Fiを入れてクルマをオフィス化したりといったカスタマイズも行ったという。そして、車両代とそれらオプションの合計が7000万円弱になったというから、なんとも豪気なものだ。
金額ではなく、憧れが購入の動機
日本ではかなり稀少、そして高価。だが、キャンピングカー愛好家のなかには、「いつか所有してみたい」といった憧れを持つ人も一定数いるアメリカ製キャンピングカーの世界。しかも、アレグロブリーズ33BRのように全長が10mを超えるモデルなどは、日本の道路では、大きすぎて運転も難しく、買い物など普段使いができる実用性はほぼない。それでも購入できるなら「いくらかけてもかまわない」というユーザーもいることを考えると、それだけ好きなユーザーには大きな魅力があるのだろう。
ちなみに今回話を聞いたワッツによれば、こうしたモデルの購入者には、自分で運転する自信がないなどで、「専従ドライバーを募集する」人もいるのだとか。そうしたオーナーにとって、このモデルは、まさに「動く豪邸」、もしくは「究極のショーファーカー(VIPなどが後部座席に座る高級車)」なのだろう。
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