東大生が「成績が伸びない子」を一瞬で見抜く視点 「解けない問題」への態度がこんなに重要なわけ
答えは、問題を解いている瞬間です。それも、難しい問題を解いているときの反応を見ていると、その生徒がこれから成績が上がるタイプか、それともどんなに勉強しても伸び悩むタイプかがわかるのです。
もちろん、「その問題を解けているのかどうか」を確認しているわけではありません。別にたった1問の問題が解けたのかどうかで、成績が伸びるかどうかがわかるわけはありません。でも、問題を解くときに「あること」をしている人は、成績が上がりやすいのです。
それは、「手を動かすこと」です。
どんなに考えてもわからない問題を見たときでも、難しくて解けそうにない問題に出会ったときでも、成績が伸びるタイプや頭が良くなるタイプは、何かを書いている場合が多いのです。
解けない問題を前に、何をやるか
たとえば数学の問題を解いてもらうとしましょう。
「この問題、難しいけど、とりあえず2分間考えてみよう!」と言って時間を測った場合の反応は、生徒によって大きく異なります。
数学の成績が良いタイプや、これから伸びていく生徒は、必ず手を動かします。文章に線を引いたり、実際に数を当てはめてみたり、情報を整理したり、計算を始めてみたりして、何か文字を書いている場合が多いです。今は数学の成績が悪くても、わずかな知識の中でも何か懸命に文字を書いている生徒というのは、これから成績が伸びやすいのです。
それに対して、数学が苦手なタイプや、これから先伸び悩んでしまう生徒は、頭の中で考えようとします。手を動かさず、とにかく頭の中だけで組み立てて、「うーん」と考え込んでしまう場合が非常に多いのです。今の成績が良い生徒であっても、ただ頭の中だけで考える生徒は、その先で伸び悩んでしまうことが多いです。
もちろん、2分間では答えまで辿り着くことはできない問題がほとんどです。また、難しい問題であれば考え込んでしまうのもわかります。
でも、やっぱり東大に合格できる人は、どんなに難しい問題が出されても、頭の中だけで考えるということをしないんですよね。メモ用紙にちょっとしたことを書いてみたり、線を引いたり計算したりしている場合がほとんどなのです。
たとえば、「x+y+z^2=8をみたす0以上の整数x, y, zの組は全部で何通りあるか」という問題があったとして、ただ問題を眺めていても解けることはないでしょう。
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