日本復活に大事なのは国民の覚悟と産業活力--『日本の突破口』を書いた中島厚志氏(経済産業研究所理事長)に聞く

拡大
縮小


──移籍された経済産業研究所では、そういう研究もありですか。

一例を挙げれば、動力源としての電気自動車という発想がある。電気自動車には大容量の蓄電池が自動的についてくるともいえる。今のものでも、夜中に充電しておけば日中、電力が止まっても一般家庭では問題がないようだ。電気自動車はライフスタイルどころか、産業のあり方、経済のあり方、都市計画、働き方などを大きく変えていく可能性さえある。日本企業にその中核技術をぜひ握っていてほしいものだ。

当研究所は常時、100ほどのプロジェクトを走らせている。強みのある構造論で貢献していきたい。

(聞き手:塚田紀史 =週刊東洋経済2011年5月14日号)

なかじま・あつし
1952年生まれ。東京大学法学部卒業、日本興業銀行入行。パリ支店長、パリ興銀社長、調査部長などを経て、2004年みずほ総合研究所専務執行役員チーフエコノミスト。11年4月より現職。01年より10年にわたりテレビ東京系列「ワールドビジネスサテライト」でレギュラーコメンテーターを務めた。

『日本の突破口』 東洋経済新報社 1575円 222ページ

    

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT