常見:そう、この部分、就活中の学生さんはもちろん、いま営業をしている皆さんも再認識してほしいですね。営業はマーケットをつくるのだ、と。
小野:その誇りと責任こそ、営業の醍醐味ですね。
お客様の数だけ成長のチャンスがある
常見:野村證券の河野さんにお伺いしたいのですが、営業の醍醐味、魅力は何だと思いますか?
野村證券 河野純(以下、河野):「お客様と一緒に成長できること」だと思います。
常見:私、以前、学生向けの本を書いたときに、野村證券の内定者を取材したことがあったのですよ。高校時代に甲子園で優勝、大学時代もアメフトで準優勝という経験の持ち主だったのですが、彼は「野村イズム」という哲学に心酔し、野村證券に入社しました。この「野村イズム」についてお聞かせいただけますか?
河野:そのひとつは、「仕事の報酬は仕事」というところですね。
常見:なるほど、いい仕事をすると、より面白い仕事がくる、という意味ですかね?
河野:そんなに生易しいものでもありません(苦笑)。高い課題を達成すればするほど、より高い課題が与えられます。でも、それを乗り越えることに喜びがあります。だから自分を成長させたい人には、すばらしい環境でしょうね。
常見:河野さんは、営業武勇伝がたくさんありそうですね。思い出に残っていることをお聞かせいただけますか?
河野:はい。入社1年目の時に「100件のお客様の開拓と10億円の資産導入」の目標を達成したことですね。
一同:(驚く)
常見:100件、10億円……。
河野:この目標自体、野村イズムがよく表れていますね。その1年目で私もこの目標に立ち向かうとともに、お客様に非常に成長させていただきました。
常見:大学を出たばかりのまだ20歳そこそこの若者が、いきなり大きな目標を任されるわけですね。
河野:しかも、全部、新規開拓なのです。
常見:それはすごい……。実現可能な目標なのですか?
河野:はい。今までいろんな仕事をしましたが、正直、いまだにこれを超える仕事はなかなかありません。1年目にいちばん難しい新規開拓をしましたし、いちばん勉強になりました。
常見:どんなときに自分の成長を感じましたか?
河野:100件の新規契約を取るのには100通りの成功体験があるので、どれがよかったと優劣をつけられませんが、私の名刺をすべて大切に取っておいてくれたお客様は印象的でしたね。たとえ訪問した際に会えなくても、お客様はいつも営業のことを見ているのだなと気づかされました。そこから営業はお客様のために行動しないと結果も出ないんだという、自分の中の軸も生まれました。
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