【推しの子】データが示すこれだけのアニメ効果 いくつもの「魅力」がアニメ化によって加わった

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下の図はマンガもアニメも展開している人気IPの認知度と好意度をプロットした結果です。

ここに、アニメ化前の2022年11月時点の調査結果とアニメ放映中の2023年5月の調査結果をプロットしてみると、認知度が10.1%から26.4%に、好意度が25.6%から34.3% に大幅に拡大していました。

元々、認知度は低めでも好意度が高い「奥行型ヒットIP」の位置づけにあった【推しの子】が、アニメ化によって認知度・好意度ともに高い「ヒットIP」に大きく近づいた、という評価ができそうです。

浸透状況の数字が一気に上昇

これらの数値の半年ごとの推移を、調査を開始した2021年5月から並べたものが次の表です。じわじわと認知、接触、好意を上げてきたあと、アニメ化で一気に各指標を上げていることが見て取れます。

【推しの子】のアニメは、AmazonプライムビデオやNetflixといった大手の動画配信サービスでもオンデマンドで見ることができます。

認知の伸びよりも接触の伸びが大きいことからは、話題性の高まりによって認知した人に「見たい」と思わせる力が強まったということだけでなく、認知してコンテンツに触れたいと思ったときに、テレビや動画配信サービスで手軽にアクセスできるようになっているという状況が反映されているとも考えられます。

また、認知者の好意度がアニメ放映開始前の1.3倍に伸びたという結果からは、アニメ化によって新規に取り込んだファンの熱量の高さが読み取れます。

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