私たちは出口のないトンネルの中で、後ろの扉を閉ざされて手探りで歩いている。この気持ちがわかるか--東電幹部・飯舘村説明会での一問一答
東電 具体的な、困っていることを聞いて、本当に深くお詫びするしかない状況だ。まず、友達がバラバラになってしまったというのは、本当に申し訳ないと思っている。そのなかで、いろいろな費用がかかるという話、さらにはサテライト方式の問題など、ほんとうに誠意をもって補償のほうを考えていきたいと思っている。具体的なことは言えないが、そういう形で考えていく。
将来、子供が産めるかどうかということは、本当に重たい話であり、本当にむずかしい問題である。そうならないように、一生懸命、発電所の状況を早く心配のないような状態にするのが第一と考えている。風評被害に対する正しい情報というのは、私ども、いろいろなメディアに正確な情報を示せるように考えていきたい。
質問者14 今の回答で、将来のことで、そんなことにならないようにと言うが、もっと早く、行動を起こすべきだったのではないか。いま、私も被曝していると思う。
東電 本当に申し訳ない。避難の判断については、国、県の自治体の判断ということであり、私どものほうから申し上げることはできない。そもそも、原因となったという話の防波堤の件は、これは事故の中で大きなポイントだと思う。結局、津波が発電所に14メートルから15メートルの高さでかかった。発電所において津波に対する設計は、約6メートルだったということが事実としてある。設計値が妥当だったかどうか。結果的に、津波がこれを超えてしまったのが今回の事故の大きなポイントということで、事故調査委員会のほうで国の検証がなされる。その結果が出た時点で、また、報告したい。
質問者15(男性) なぜ、仮払いなのか。見舞金ではないのか。避難したら、これから生活費がかかる。生活費という言葉がまったく出てこない。避難している間の生活費をお願いしたい。
東電 仮払いはあくまで被害が確定しない段階なので、まずは仮払いということ。見舞金だろうということだが、いまは、とりあえず、補償の当座に使ってもらうものを支払う。全体か出てくる中で、全体を補償していくということである。
質問者16(若い男性) インターネットで東電の会見を確認してきた。その中でも、今日も、「検討します」「持ち帰って調べる」という言葉が多数ある。
しかるべき時期に答えるという話だが、いままで、「しかるべき時期」がきたことはあるか。そこで、できるか、できないか、簡潔に回答してほしい。今回、「検討します」とした事項は、何月何日に会見で答えるので確認してほしい。そのときまでに報告できなかったら、具体的に、いつの会見をみてほしいと述べてもらいたい。可能かどうかを回答してほしい。
東電 はぐらかせているということではないと思う。できるものは、速やかに回答するということで理解してほしい。