人手不足のブラック職場「官僚と教師」の共通点 「できないことはできない」と業務を手放すべき

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夜まで明かりが灯る霞が関官庁街(写真・まちゃー / PIXTA)

8月7日、人事院の川本裕子総裁は岸田文雄首相に人事院勧告を手渡した。その中で、「選択的週休3日制」の導入など多様な働き方ができる仕組みを打ち出した。国家公務員の「多忙化」や「過労」が、なり手不足を助長するとの見方が広がっており、それに歯止めをかけたい狙いがある。

特に、いわゆる「霞が関」で働くキャリア官僚(総合職)を志す人が年々減っているうえに、採用後10年未満で退職したキャリア官僚が、3年連続で100人を超えている。

なぜキャリア官僚は多忙なのか。しばしば指摘されるのが、国会対応だ。

重荷は国会対応、深夜の質問通告も

国会開会中に、与野党の国会議員から担当部局に問い合わせがあれば、それに即応しなければならない。各省庁の大臣の国会答弁には、担当部局で答弁書を作成すべく事前準備に忙殺される。そして、野党からの質問通告が深夜になることもままある。これでは、自身の自由時間や家族との団らん時間も確保できない。

人事院が、国家公務員の過労に目を向けるなら、「週休3日制の導入」とかよりも、国会対応についての官僚の負担軽減について、もっと厳しく指摘して、目に余るものはやめさせるぐらいの勢いで勧告すべきだろう。

たとえ国会は国権の最高機関で、国会議員は主権者たる国民の信託を受けているとはいえ、目に余る過労を強いるようなことを国会に許してはいけない。

ただ、原因は、官僚の働き方自体にもある。

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