「第2自民党でいい」維新・馬場氏が撤回しない事情 「立憲・共産いらない」の"暴論"にも他党猛反発

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さらに、都内で記者団に対し「第2自民党でいい」との自らの発言について、「わかりやすくするため、質問者の単語を使って回答した。保守の二大政党の意味合いで申し上げた。維新が『第2自民党』という党名に変えることは絶対にない」と苦笑交じりで釈明した。

悪名は無名に勝るが…

今、永田町には、うだるような炎暑の中、ほとんど議員の姿が見えない。「与野党問わず多くの議員は外遊か田の草とり(選挙運動)」(自民事務局)だからだ。しかも「党・内閣人事も秋口との見方から、政局はべた凪状態」(同)だ。だからこそ、馬場氏の言動ばかりが話題となるのが実態ともみえる。

もちろん「悪名は無名に勝る、悪評も無視されるよりはいい」というのが政界の定説ではある。しかし、各主要メディアなどの世論調査の「次期衆院選での比例投票先」で、立憲民主の倍以上で自民党の6割前後の数字まで上昇してきた維新の最大の売り物は、「自公政権に代わる新たな改革保守勢力誕生」(若手)とされる。

その維新のリーダーの「第2自民党でいい」や「立憲や共産はいらない」との発言は、「一部大阪周辺の熱狂的支持者以外は、『何か変な政党』として支持を考え直す可能性は少なくない」(選挙アナリスト)との見方が広がる。「政治家は言葉が命」だけに、今回の馬場発言が維新躍進での落とし穴になる可能性は否定できない。

泉 宏 政治ジャーナリスト

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いずみ ひろし / Hiroshi Izumi

1947年生まれ。時事通信社政治部記者として田中角栄首相の総理番で取材活動を始めて以来40年以上、永田町・霞が関で政治を見続けている。時事通信社政治部長、同社取締役編集担当を経て2009年から現職。幼少時から都心部に住み、半世紀以上も国会周辺を徘徊してきた。「生涯一記者」がモットー。

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