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維新、次期衆院選で「野党第一党」奪取への正念場 自民・公明から共産まで「包囲網」の形成も進む

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自民・公明から共産まで包囲網が狭まる日本維新の会。はたして次期衆院選で野党第一党になれるか。

日本維新の会の馬場伸幸代表
日本維新の会の馬場伸幸代表は自身のパワハラを報じられ、対応が問われている(写真:時事)

日本維新の会の勢いはすさまじく、政界の台風の目と言っても過言ではない。

大阪を拠点とする維新は2012年の国政進出に当たって自民党に所属する安倍晋三元首相を党首に擁立しようとした。それは失敗に終わるが、安倍政権が成立すると、緊密な関係を保つことで、大阪で圧倒的な勢力を築き上げることに成功する。しかし、その一方で国政では、独自色を出せず、低迷を余儀なくされた。

ところが、安倍後継の菅義偉政権から岸田文雄政権に移行した直後の21年の衆議院選挙で、選挙前の11議席から41議席に躍進を遂げる。菅首相が推し進めた新自由主義的政策を支持する有権者が、自民党から離れて維新に向かった結果とみられる。22年の参議院選挙でも維新は改選議席で6から12に伸ばし、今年の統一地方選挙では41道府県議会で前回の16から69に議席を飛躍的に増やした。

維新は政党支持率で立憲民主党を上回ることが常態化している。それを背景に全国政党化を推し進め、次の衆院選で立憲から野党第一党の座を奪うことを目指す。さらに今後10年、衆院選3回以内での政権奪取を目標に据える。共同代表の吉村洋文大阪府知事、藤田文武幹事長など優秀な40代が中心を担い、「身を切る改革」プラス「教育無償化」というわかりやすい政策パッケージを訴える。有権者も核共有などの右派的な側面を重視せず、中道の改革政党と見なして期待を寄せている。

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