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「ツキ」だけではない岸田首相のピンチ突破力 内閣改造・党役員人事で見せたしたたかさ

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運のよさを自らも認める岸田氏だが、内閣改造・党役員人事からもしたたかさが感じられる。

麻生、茂木、羽生田氏らと肩を並べる岸田首相
自民党新役員人事が決まり、党臨時総務会に出席する岸田首相ら(写真:日刊現代/アフロ)

岸田文雄首相はついている──。ツキが間断なく続いている。不謹慎な言い方でお叱りを受けるかもしれないが、つくづくそう思う。

昨年10月の政権発足以来、周りで起きる出来事がおのずと内閣支持率を押し上げる中、参議院議員選挙にも大勝した。野党の非力・多弱化、ロシアによるウクライナ軍事侵攻の膠着・長期化、新型コロナウイルス感染状況(最近は感染者数が再び増えているが重症化率は低く行動制限発動まで至っていない)──。

安倍晋三元首相の非業の死までもピンチをチャンスに変えた。葬儀は間髪入れず「国葬儀」と決断した。その賛否は今なお相半ばするが、凶弾に倒れた直後だけは「安倍ファン」も「安倍嫌い」も死者を悼む気持ちでノーサイドとなる。その瞬間凍結のような空白時間にエイ、ヤッと決めてしまった。

「外交の岸田」の片鱗

9月27日の国葬儀は各国の首脳級の要人が参列する席で、安倍氏の後継は葬儀委員長たる自分である、と改めて印象づける「弔問外交」の場となる。

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