迷走を続ける「維新」で党内の"東西対立"が深刻化 「馬場vs吉村」、橋下氏が"党崩壊"にまで言及

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
日本維新の会の馬場伸幸代表(写真:時事)

「大阪から全国政党へ」を合言葉に躍進してきた日本維新の会が、ここにきて、党内の「東西対立」の深刻化などで、馬場伸幸代表の指導力が厳しく問われ、近い将来の党崩壊の危機すらささやかれる事態となっている。

与野党の思惑が複雑に交錯した “裏金国会”最終盤での改正政治資金規正法を巡る維新の対応迷走や、維新主導で進む大阪・関西万博開催を巡る国民的批判拡大などで、永田町では「“落ち目”の三度笠」と揶揄する声も広がるからだ。

特に、通常国会閉幕後、同党「大阪組」を代表する吉村洋文共同代表(大阪府知事)や、創業者の橋下徹元大阪市長が、馬場氏らの最近の党運営について口を極めて批判。これを受け、今後の政治路線を巡って党内で「大阪組」と「東京組」による対立が激化している。

加えて、東京都知事選(7月7日投開票)でも、同党の推薦を拒否した石丸伸二・前安芸高田市長に対し、馬場氏らが党内に「反石丸」での選挙活動を通達したのに対し、「東京維新」の石丸氏支持派の造反も表面化した。

このため、永田町では「すべてが支離滅裂で、国政政党としての存在意義すら問われかねない」(政治ジャーナリスト)との厳しい指摘が相次ぎ、維新内部からも「このままでは遠からず党崩壊の危機を迎える」(若手地方議員)との声が出始めている。

馬場氏「ぬるま湯につかっている」

毎日新聞の記事によると、こうした窮状に対し、馬場氏は6月27日の地方講演で、「自民、立憲民主の両党がもたれ合い、ぬるま湯につかっている」「熱湯を入れて震え上がるくらい活を入れないと日本の政治は良くならない」と断じ、改めて次期衆院選で野党第1党を目指す方針を強調したという。

併せて、岸田文雄首相(自民総裁)との党首会談で合意したはずの調査研究広報滞在費(旧・文書通信交通滞在費)の見直しを自民が先送りしたことについても、「『だまされたほうが悪い』という理屈が通るのであれば夢も希望もない」と反論した。

関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事