迷走を続ける「維新」で党内の"東西対立"が深刻化 「馬場vs吉村」、橋下氏が"党崩壊"にまで言及
その一方で、政治資金パーティーの禁止を訴える立憲民主の最高幹部が、パーティーを計画していたことについて、「有言不実行だ」と非難するなど、「非自民・反立憲」の立場も改めてアピールした。
吉村氏らの政策活動費廃止要求で方針転換
これに先立ち、馬場氏ら党執行部は6月26日、党所属の首長や地方議員らを交えたオンライン説明会を開催した。吉村氏らが、前通常国会終盤の改正政治資金規正法への対応などでの同党迷走の「総括」を求めたことを受けたもので、馬場氏は、「仲間を後ろから撃つということだけは控えてほしい」と党内からの突き上げを強い言葉で牽制した。
しかし、一連の国会対応についての馬場氏や藤田文武幹事長の説明には、出席者から批判が噴出。特に、温存された形の政策活動費については吉村氏が廃止を強く要求し、多くの地方議員らも同調。これを受け、藤田氏は説明会後に記者団に対し、「党としても政策活動費の支出をなくす」と述べるなど、従来の方針の転換を余儀なくされた。
そもそも維新は、与野党協議が始まった段階では、政党の支出に機密性を持たせることにも一定の理解を示していた。そのうえで、自民党に政策活動費領収書の10年後公開案を提案し、岸田首相(自民総裁)との党首会談で合意が得られたとして、衆院では政治資金規正法の改正案に賛成した経緯がある。
それだけに、説明会での吉村氏らの批判を受けての、政策活動費支出廃止への方針転換については、すぐさま泉健太・立憲民主代表が6月28日の会見で「対応が支離滅裂で政党の体をなしていない。国民があきれる形で妥結し、今になって廃止では済まない。岸田文雄政権への最大の助け舟を出した罪はものすごく大きい」と厳しく批判。そのうえで、維新との連携についても「自民党と戦う決意がないなら一緒にできない」と断言した。
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