成毛眞、超難解な「超ひも理論」を習ってみた

天才物理学者・浪速阪教授に聞く<1>

中央が橋本幸士阪大院教授、左が仲野徹阪大院教授、右が筆者
「素粒子が小さなひもだったら、何が変わるの?」

「そこがポイントやな。じつは、素粒子がひもやったとすると、自動的に光と重力が出てくるねん!スゴいやろ!」

「え、どこがどうスゴいの?」

「そやかてな、この世の中に、なんで光の電磁気があって、ほんで、なんで重力があるか、なんて誰が決めたんや。だれも決めてへんやろ。カミ様ホトケ様が決めたんやとしたら、それは科学ちゃうやろ。けどな、もし、素粒子がひもやったら、なんと自動的に電磁気力と重力が出てくるんや。誰も決めんと、な」
※出典『超ひも理論をパパに習ってみた 天才物理学者・浪速阪教授の70分講義』125ページ

 

こんなふうに理論物理学者が、超ひも理論を娘に対して7日間×10分のプライベート講義でわかりやすく教える『超ひも理論をパパに習ってみた 天才物理学者・浪速阪教授の70分講義』(講談社)を書いたのは、1973年生まれの大阪大学大学院理学研究科教授・橋本幸士さんだ。難しい超ひも理論を父娘の会話に落とし込んだ橋本先生に会いたくて、ボクは阪大の橋本先生を訪ねることに決めた。

決断してしばらくしてから気がついた。阪大にはあの男、仲野徹先生がいるではないか。

仲野先生を誘っていざ阪大へ

仲野先生は、大阪大学大学院医学系研究科・生命機能研究科の教授。生命科学者が理論物理学者に何を聞くのかにボクは興味を持ち、仲野先生を誘うことにした。分野は違えど阪大院教授、ハイレベルな会話が展開されるに違いない。

それにしても仲野先生の著書『エピジェネティクス』(岩波新書)は売れているそうだ。

「難しいから、違いますか」

阪大の廊下を歩きながら、仲野先生は鼻高々である。

次ページ仲野先生は超ひも理論を理解しているのか?
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 実践!伝わる英語トレーニング
  • 晩婚さんいらっしゃい!
  • 野口悠紀雄「経済最前線の先を見る」
  • 最新の週刊東洋経済
トレンドライブラリーAD
人気の動画
ホンダ「4代目フィット」がイマイチ売れていない理由
ホンダ「4代目フィット」がイマイチ売れていない理由
京セラのガラパゴススマホ「トルク」がたどり着いた境地
京セラのガラパゴススマホ「トルク」がたどり着いた境地
「人のために働く職業ほど低賃金」な根深い理由
「人のために働く職業ほど低賃金」な根深い理由
「半導体パニック」自動車産業に与える巨大衝撃
「半導体パニック」自動車産業に与える巨大衝撃
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
激動相場に勝つ!<br>株の道場

6月18日発売の『会社四季報』夏号が予想する今期業績は増収増益。利益回復に支えられる株価が上値を追う展開になるか注目です。本特集で株価が動くポイントを『会社四季報』の元編集長が解説。銘柄選びの方法を示します。

東洋経済education×ICT