100冊の著者の多くが、
「貯金ができない人は、無駄遣いをしている」
「貯金ができない人は、現在の収支状況を把握していない」
と指摘しています。貯蓄を増やすためには、収入と支出をしっかり管理することが大切です。
「何にいくら使っているか」をざっくりつかむ
公認会計士の林總さんは、著書の中で、家計の実態をつかむことの大切さを強調しています。
「収入も支出も貯金額も大幅に間違って把握していたり、皆目見当もつかない、という家庭が多いのです。(略)こうした『どんぶり勘定』で、家計の実態が見えていないのは、非常に恐ろしいことです。収入が低いことよりも、実態が見えていないことのほうが怖いと私は思います」(『新版 正しい家計管理』すみれ書房)
自分が「何に、いくら使っているのか」を把握する方法として、多くの著者が「家計簿をつける」ことをすすめていました。
100冊に紹介されてあった「家計簿を長続きさせるコツ」をまとめると、以下になります。
● 手書きや表計算ソフト、アプリなどさまざまな種類があるので、いくつか試してみて、自分に合った家計簿を見つける。
● 食費や日用品費といった支出項目を、最初から厳密に分けなくていい。支出項目がたくさんあると「これは、どの項目に入れたらいいのか」と迷ってしまう。最初は項目を少なくして、慣れてきたら項目を増やしていく。
● 家計簿をつけるタイミングを決めておくと、習慣化しやすい。
●「何に、どれくらいのお金を使っているのか」を把握することが目的であれば、1円単位のお金の誤差は気にしなくていい。
家計簿をつけるのが面倒であれば、1カ月間(長ければ1週間でも)、すべての買い物(消費活動)に領収書(レシート)をもらい、まとめて見直すだけでも、自分の支出のクセを把握できます。
● レシート(クレジット明細なども含む)を見直すだけでも、いかに衝動買いを続けていたかがわかる
● 何にお金を使っているのか、自分の支出の傾向が具体的になる
といった効果があります。
家計の見直しにおいてまず着手したいのは、「固定費の削減」です。
固定費は、毎月決まった金額が出ていく支出です。一度削ぎ落とせば「節約効果」が長く続きます。裏を返せば、自ら見直し、カットしないかぎり、無自覚に発生し続ける支出でもあります。
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