ひざ「痛み止め」に頼る人がわかっていない真実 体が自然に治る仕組みを知り原因に向き合おう

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ひざが痛くて歩けないとき、痛み止めを飲んでひざの痛みを止めたらどうなりますか? いくつかの例で説明したので、もうおわかりですね。

痛み止めで痛みを止めるということは、あくまでも対症療法にすぎません。安静にせず歩いたり階段を降りたりすると、軟骨が減り続けるだけ。

痛み止めでは軟骨が増えず、痛み止めの消炎効果によって、脳にお知らせすることで始 まるからだの自然治癒システムの最初のスイッチが、押されないことになってしまいます。

本当は「怖い」痛み止め

「痛み止めを常用したらあかん!」これは常々僕がお伝えしていることで、もう少しだけ、痛み止めの話を続けますね。

痛み止めについて、ここでぜひ覚えておいてほしいことがあります。

痛み止めの薬には3つのタイプがあります。これらはどれも痛みを止める薬であり、もちろん軟骨を増やす作用はまったくありません。

3種類の痛み止めは、それぞれ「どこで痛みを止めるか」によって違いがあります。ご自身が飲んでいる痛み止めがどれか、すぐに答えられますか?

① 消炎鎮痛剤(NSAID)(商品名:ロキソニン・セレコックス・ボルタレン)

物理的な障害が起こったとき、痛みで脳に知らせます。その後炎症が起こり、障害の修復システムが始まります。治るまでの間、痛みが持続しますが、その痛みを持続させるのが「痛み物質」です。「痛み物質」は打撲に限らず、頭痛や生理痛でも共通して出てきます。

「痛み物質」にはプロスタグランジン(PG)があり、知覚神経に痛みを伝えます。脳内でプロスタグランジン(PG)が放出されると発熱を起こします。炎症や痛み、発熱はこのプロスタグランジンと呼ばれる物質によって、知覚神経に伝えられることで始まります。

このプロスタグランジン(PG)の作用を抑える薬が消炎鎮痛剤です。

この薬を飲むと炎症が抑えられ、痛みがなくなります。しかし血液を呼ぶ作用も落ちる ため、腎臓や粘膜組織が障害されます。消炎鎮痛剤を毎日朝夕2〜3年も飲み続ける人は、腎臓が働かなくなって透析が必要になることがあります。

胃や腸の粘膜組織も血液が減ると死んでしまい痛みが生じます。そのためこの消炎鎮痛剤は胃薬と一緒に処方されることが多いです。

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