カワサキ「ZX-4Rシリーズ」400cc・4気筒に歓喜 7月15日発売、なぜここまで注目を集めるのか?
ツーリングでも使いやすいZX-4R SEの特徴
対して、日本では今回初の発表となるニンジャZX-4R SEは、ツーリングなどにも対応する装備を施した仕様だ。エンジンや車体などの基本構成は、ニンジャZX-4RRとほぼ同じ。異なるのは、スパルタンな外観を生む「スモークウインドシールド」や、スマホなどの充電が可能な「USB電源ソケット」を装備すること。また、左右サイド部には転倒時などに車体のダメージを低減する「フレームスライダー」も搭載。バイクの操作にあまり慣れていないエントリーユーザーにも配慮したパーツも備えている。
また、ニンジャZX-4RRと大きく異なる点は、リアサスペンションだ。カワサキ独自の「ホリゾンタルバックリンクリヤサスペンション」を装備するが、フルアジャスタブルタイプではない。ただし、このサスペンションもリンク式で、沈み込み初期は柔らかめで、深く沈み込むにつれて硬くなる特性を持ち、優れたコーナリング性能に貢献する点は同様だ。ニンジャZX-4RRのリアサスペンションように、減衰力などの細かいセッティングこそできないが、公道走行がメインであれば、十分に快適でスポーティな走りを楽しめる。
なお、ニンジャZX-4R SEでは、車体色に「メタリックフラットスパークブラック×メタリックマットグラフェンスチールグレー」と「キャンディプラズマブルー×メタリックフラットスパークブラック」の2色を設定。レーシーな雰囲気のニンジャZX-4RR KRTエディションと比べると、より街中などにもマッチングしやすいカラーバリエーションだといえるだろう。
ZX-4Rシリーズの価格とライバルモデルについて
ニンジャZX-4Rシリーズは、価格設定も絶妙だ。価格(税込)は、ニンジャZX-4RRで115万5000円、ニンジャZX-4R SEで112万2000円と、いずれもライバル車をかなり意識していることがうかがえる。
ライバル車といっても、他メーカーに400cc・4気筒のスポーツモデルはないが、逆にいえば、より排気量が大きいモデルにも十分に比較対象となりそうなモデルは多い。
例えば、エントリーユーザーからベテランライダーまで対応しつつ、レーシーな色合いも強い点では、ヤマハ発動機(以下、ヤマハ)の「YZF-R7」がある。同社のフラッグシップで、1000ccスーパースポーツの「YZF-R1」を踏襲するスタイルや装備を持ち、扱いやすい688cc・直列2気筒エンジンを搭載したフルカウルモデルだ。
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