カワサキ「ZX-4Rシリーズ」400cc・4気筒に歓喜 7月15日発売、なぜここまで注目を集めるのか?
カワサキも同ジャンルに力を入れており、これまでにWorldSBKで戦うファクトリーマシンをモチーフとした1000ccの「ニンジャZX-10R」、600ccの「ニンジャZX-6R」、250ccの「ニンジャZX-25R SE」といった3タイプを用意。400ccの新型モデルは、それらの中間的ポジションに位置することになる。
なぜカワサキの400ccに注目が集まるのか?
ニンジャZX-4Rシリーズが、日本で大きな注目を集めた背景には、前述のとおり、ひさびさに排気量400ccの4気筒エンジンを搭載したスポーツモデルとして登場したことだ。
かつて400ccモデルは、昔の自動二輪中型限定免許(いわゆる中免)や、今の普通二輪免許で乗ることのできる最大排気量であることもあり、若いエントリーユーザーなどから大きな支持を受けていた。とくに1980年代から1990年代半ば頃の「レーサーレプリカ」ブーム時は、各メーカーから同様のモデルが数多く発売され、いずれも大きなセールスを誇っていた。だが、ブームの終焉とともにラインナップは消滅。さらにカウルレスのネイキッドモデルでも、最新の排出ガス規制への対応が困難なこともあり、400cc・4気筒エンジンを搭載するモデル自体が消滅してしまった。
そんな中、カワサキが発表したのがニンジャZX-4Rシリーズだ。カワサキでは、このモデルの位置付けを「近年、増加傾向にある普通二輪免許を取得した若い世代」としている。つまり、かつての400ccバイクと同様、新しくバイクに乗りはじめるユーザー向けの入門モデルとしてリリースしたのだ。
だが、後述するスペックなどを見てみると、長年サーキット走行などを楽しんでいるベテランライダーなどにも、かなり訴求できる内容だと推測できる。おそらく、カワサキは、かつて隆盛を誇ったものの、現在では衰退している400cc・4気筒のスポーツバイクという「穴場」を狙うことで、他社にない個性的で独自性のある製品展開を狙ったのだろう。
新発売となったZX-4RRの特徴について
そんなカワサキの新型モデルだが、まずは、最上級グレードのZX-4RRを中心に特徴を紹介しよう。正式名称は「ニンジャZX-4RR KRTエディション」。KRTとは、カワサキ・レーシング・チーム(Kawasaki Racing Team)の略称で、主に車体のカラーリングに特徴がある。カワサキが昔からレーシングマシンに採用するイメージカラーのライムグリーンをベースに、レーシーなグラフィックをあしらっているところがポイントだ。
とくにグラフィックなどは、WorldSBKなどを闘うカワサキのワークスレーサーをイメージしており、カワサキ・ファンから大きな支持を受けている。カワサキでは、このKRTエディションを特別にレーシーな仕様として、さまざまなモデルに設定。スポーティさを全面に出している新型のニンジャZX-4RRにも、当然ながら採用している。
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