「アスパルテーム」どれだけ摂取すると危ないのか WHOがヒトに対する発がん性の可能性を指摘
アメリカ食品医薬品局(FDA)は、1日の安全制限をやや緩やかにしている。アスパルテームは体重1kgあたり50mgまでなら毎日摂取してもよいとしている。FDAの担当者は、アスパルテームが「承認された条件下」で使用されている場合、FDAの科学者はアスパルテームの安全性について懸念していないと述べた。
アスパルテームが国際がん研究機関(IARC)によって「ヒトに対して発がん性がある可能性がある」とされたからといって、アスパルテームが実際にがんに関係していることを意味するものではない。
膨大な量の甘味料が議論されていることを考えると、消費者はアスパルテームの摂取による発がんリスクを必ずしも心配する必要はない、と何人かの専門家は述べている。クリーブランド・クリニックの腫瘍内科医であるデール・シェパード博士は、「アスパルテームの1日摂取量の上限レベルに達することは簡単なことではない」と話す。「アスパルテームを摂取するプロジェクト並みに摂取する必要がある」。
ほかの発がん性の可能性があるものは?
IARCはほかにどのようなものを発がん性の可能性があるとみなしているのか?
IARCはアスパルテームを「ヒトに対して発がん性がある可能性がある」とした。ある種の漬け物、エンジンの排出ガス、ある種のヒトパピローマウイルス、ドライクリーニングの作業などはすべて同じIARCの分類に入る。
アスパルテームの新たな分類は、人工甘味料とヒトの肝臓がんとの関連を示す限定的な証拠に基づいている。アスパルテームが他の種類のがんを引き起こす可能性を示す証拠は不十分であり、専門家もアスパルテームがどのようにがんに関与するのか正確には分かっていない。また、アスパルテームが動物のがんと関係しているという限られた証拠しか見つかっていない。
対照的に、アルコール飲料は最も極端な分類に入る。「ヒトに対する発がん性」である。IARCはまた、大気汚染、タバコ、加工肉もヒトに対する発がん性があると分類している。
タフツ大学フリードマン栄養科学・政策大学院の栄養学・医学教授で心臓専門医のダリシュ・モザファリアン博士は、「より大きな課題は、アスパルテームもほかの添加物と同様、『はい、これはがんの原因です』とか『いいえ、そうではありません』とはっきり言えるだけの科学的根拠がないということだ」と話す。