中東諸国の「自動運転技術導入」で中国勢が先行 ウィーライド、UAEで初の「国家ライセンス」獲得

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自動運転技術の開発を手がける中国企業のなかで、ウィーライドはいち早く中東諸国に進出した1社だ。2021年11月にUAE政府と提携し、首都アブダビで同国初の自動運転タクシーの試験サービスをスタートさせた。

本記事は「財新」の提供記事です

また、同社は2022年1月に実施したシリーズDの資金調達ラウンドで、中国政府とUAE政府が共同設立した政府系ファンドの「中国-UAE共同投資基金」から出資を獲得。それを後ろ楯に、ウィーライドの企業価値は約44億ドル(約6250億円)に上昇した。

サウジアラビアにもすでに進出

UAEだけではない。ウィーライドはすでにサウジアラビアにも進出。サウジのAI(人工知能)ソリューション開発企業と共同で、2022年9月に同国初の自動運転バスのテスト運行を実施した。

サウジアラビアでテスト運航した自動運転バス(ウィーライドのウェブサイトより)

さらに、2022年12月にサウジの首都リヤドで開催された第1回中国・湾岸協力会議サミットに合わせて、ウィーライド副総裁(副社長に相当)の李璇副氏が現地の有力企業アジラン&ブロス・ホールディングスのアリ・アルハザミCEO(経営最高責任者)と提携の覚書に調印。自動運転技術の導入を共同で推進することに合意した。

(財新記者:余聡)
※原文の配信は7月4日

財新 Biz&Tech

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