トランプ氏は2024年、米大統領に返り咲くのか 共和党予備選は有力対抗馬が伸びず逃げ切りも

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

だが、本選でトランプ氏が苦戦すると頭でわかっていても、心はトランプ氏への支持で変わらないかもしれない。つまり、本選で勝てる候補に鞍替えするといった合理的な判断を共和党支持者が下すかは疑問だ。

過去アメリカの有権者は、大統領選の本選に最も強いと思われる候補を必ずしも予備選で選んでこなかった。

序盤戦での勝利

デサンティス氏などトランプ対抗馬の知名度がまだ低いことも、低迷する支持率に影響している。今後、知名度を高める時間は十分ある。

仮にデサンティス氏がアイオワ州やニューハンプシャー州など序盤戦で勝利または上位につけた場合、知名度が高まり、その後、勢いに乗る可能性もある。2008年大統領選の民主党予備選では、オバマ氏は序盤戦で勝利した後、一気に支持率が上昇し、ヒラリー・クリントン候補を追い抜いた。

だが、序盤戦でトランプ対抗馬が苦戦すれば、トランプ氏をトップから引きずり下ろすのは極めて難しくなるであろう。

反トランプ候補の早期絞り込み

デサンティス氏にとって厳しさを増しているのが、直近で多数の候補が出馬表明し、共和党予備選が大混戦となっていることだ。トランプ氏がさまざまな司法問題を抱えている脆弱な先頭走者であることに加え、対抗馬と目されていた2番手のデサンティス氏の支持率が低迷していることが、他の候補の共和党予備選への出馬表明を後押ししたようだ。

8月23日のテレビ討論会の顔ぶれは

今後、デサンティス氏が挽回する最初のチャンスは8月23日のテレビ討論会だ。しかし、トランプ氏は同討論会に欠席する可能性もあり、デサンティス氏の支持拡大につながらないかもしれない。

共和党全国委員会(RNC)が出場資格を厳しくすることで共和党候補を早期に絞ろうとしている点は、共和党予備選で最後まで残るトランプ対抗馬にとってはメリットがあるであろう。だが、今後、支持率が低い共和党候補が早期撤退するかは疑問だ。

次ページ予備選初戦は半年後
関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事