トランプ氏は2024年、米大統領に返り咲くのか 共和党予備選は有力対抗馬が伸びず逃げ切りも

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

デサンティス氏は、2016年大統領選で「保守派の期待の星」として目されながら共和党予備選から早期撤退したスコット・ウォーカー前ウィスコンシン州知事の二の舞となるのか。あるいは当初は支持率が伸び悩んでいたものの、大統領選を制したバラク・オバマ元大統領となるのか。

デサンティス氏にはまだ時間が十分残されている。ギャラップ世論調査によると、オバマ氏は予備選開始直後の2008年1月中旬時点でも、ヒラリー・クリントン候補に20ポイント近く下回っていた例もあるからだ。

とはいえ、現在、「トランプ党」と化した共和党でデサンティス氏に勝ち目はないとの見方が有力だ。

「ミニトランプ」よりも本物に支持

共和党予備選で勝利するには、支持基盤であるトランプ支持派の票確保が不可欠。デサンティス氏はポピュリスト政策でトランプ氏以上に強硬姿勢を見せ、同支持層確保を狙っていることから「ミニトランプ」とも称される。

だが、本物のトランプ氏が出馬している中、支持基盤は「ミニトランプ」ではなく、引き続きトランプ氏を支持するとの見解が支配的だ。

わずかとはいえ、デサンティス氏をはじめ、トランプ氏の対抗馬が共和党指名候補となる可能性も残されている。考えられるシナリオは以下の3つだ。

「テフロン・ドン」に対する積み重なる起訴

トランプ氏は、度重なるスキャンダルに直面してもテフロン加工がされているように汚れがこびりつかない、といった意味で「テフロン・ドン」とのあだ名がついた。2回の起訴・逮捕は共和党内で旗下結集効果をもたらし、党内支持率を高めたが、それがいつまで続くかは不透明だ。

7月18日、トランプ氏は3回目となる起訴・逮捕が迫っていることを自身のSNSで公表した。トランプ氏の起訴・逮捕が積み重なることによって、特に無党派層の支持離れが起き、トランプ氏が本選で勝利するのは難しいとの見方が共和党内でも広まる可能性が大いにある。

その場合、トランプ氏に代わる候補としては最有力視されてきたデサンティス氏が浮上する公算が現時点では大きい。

次ページ本戦で苦戦するとしてもトランプ支持?
関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事