自民党・稲田朋美氏「二島返還方針は正しかった」 櫻井よしこ氏「北方領土奪還のチャンスはある」

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橋下徹氏(番組コメンテーター、弁護士、元大阪府知事):桜井さんの主張は、言論人としてはいいが、政治としてはまったくダメだと思う。ロシアの力が弱まることっていう希望的観測に基づくのは、政治は絶対やっちゃいけないと思う。安倍さんは、日ソ共同宣言に至るこの交渉記録ってものを全部読み込んで、僕も北方領土について議論させてもらった。もう本当に議論して、研究されていた。これは有名な話だが、いわゆる「ダレスの恫喝」というのがあって、もともと日本は二島返還で収めるところを、アメリカのほうから“恫喝”が入って、四島返還に日本が主張を切り替えた。安倍さんはこれが日本の一番の突っ込まれどころだということを認識していて、その後、旧ソ連が崩壊したときに、国家が崩壊した1991年あたりから、東京宣言で四島帰属の問題ということが復活したが、国家が崩壊してもあそこ止まり。ソ連が崩壊してもあの東京宣言止まり、なのだから、僕は桜井さんが言う「ロシアの力が弱まったらチャンスが出る」というのは政治としては、まったくダメだと思う。

領土問題の解決法は、2つしかない

櫻井氏:ソ連が崩壊したときにドイツは、ものすごく敏感に対応して、東西ドイツ統一を一年間で成し遂げた。あのとき、日本にも北方領土を取り返すチャンスが本当にあった。具体的な話として。ただ、それを日本の外交当局者と当時の政治家がぼんやりしていて見逃した。こういう歴史上のチャンスは1回あるか、ないか。

(画像:FNNプライムオンライン)

橋下氏:しかし、1956年の日ソ共同宣言を基礎にするのであれば、ここはやっぱり“100点満点派”を振り切ってでもやらないと。国境を確定するのに100点満点なんてありえない。

橋本氏:基本的に領土問題の解決は、2つしか方法がない。1つは戦争をやって取り戻すこと。もう1つは、同じ国になること。例えば、沖縄の返還で言えば、アメリカにとってそれは、都合が良かったから。ということを考えれば、北方領土問題は非常に難しい。難しい中で、しかし、針の穴を通すようにして、追求しなければいけないのが政治。で、そのことを安倍元首相はやった。そして、やってもできなかった、結果として。

稲田氏:島民の皆さんのことを考えたら、本当にこの問題を解決しなきゃいけない。でも、北方領土のロシアにとっての安全保障上の重要性は本当に増している。しかも、ロシアとアメリカとの関係がここまで悪くなっている中において非常に難しいと思う。その中で、二島返還でもと考えた安倍さんのあの方針は、正しいと思う。

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