【後編】資産億超え投資家がNTTを永久保有する訳 12期連続の増配実績や、高い組織力が魅力だ
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投資初心者にありがちな誤解「株は安く買って高く売るもの」。
たしかに売却益を狙う投資手法もありますが、安定した配当金をくれる銘柄を長期的に保有、配当金を再投資して資産を雪だるま式に育てる手法も存在します。
そこで本連載では凄腕投資家たちに「一生涯、保有に値すると考えて、購入した銘柄」(=永久保有銘柄)についてインタビュー。「なぜ持ち続けるのに値すると考えるのか」「どの価格帯で買ってきたか」などを尋ねることで、読者の皆様に「銘柄を定量的に分析する目」を養っていただくことを狙います。
連載初回では、本連載の聞き手であり、『半オートモードで月に23.5万円が入ってくる「超配当」株投資 日経平均リターンを3.86%上回った“割安買い”の極意』などの著書を持つ個人投資家・長期株式投資氏が、永久保有を明言する17銘柄の1つである「日本電信電話(以下、NTT)」について、解説します。(本記事は後編です。前編はこちら)
NTTの配当政策について
前編では私自身の投資歴の話や、NTT株がオワコン扱いされてきた背景、NTT株の「EPS(1株利益)」の推移についてお話ししてきました。後編では、「配当」や「永久保有性」「どの程度の水準なら買っていいか」についてお話ししていこうと思います。まずは「配当」について解説します。
企業が利益を生み出しても、それを株主に還元しなければ、投資家として恩恵を多く受けることはできません。その点、NTTは12期連続(今期で13期になる見込み)で増配している、株主還元に積極的な企業です。
HPには《株主還元に関する基本方針》がありますが、配当についての言及はシンプルで、「株主還元の充実は、当社にとって最も重要な経営課題の1つであり、継続的な増配の実施を基本的な考え方としております。」と、1行軽く書いてあるだけ。ただ、これはネガティブなことではなく、「それで十分」ということなのだと思います。それはなぜか。
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