ソニーCEO ハワード・ストリンガー --再建へ邁進する日本は必ず逆境を乗り切れる

ソニーCEO ハワード・ストリンガー --再建へ邁進する日本は必ず逆境を乗り切れる

東日本大震災で、ソニーは甚大な被害を受けた。世界中の41事業所のうち、国内10拠点が被災。事業所の生産高に占める東北のシェアは5%ながら、一つでも欠けると造れない製品も多く影響は深刻だ。

サプライチェーン(供給体制)の問題も深刻さを増している。デジタルカメラなどで、部品不足に伴う生産調整が国内外の工場へと広がりつつある。この難局をどう乗り切るか。ハワード・ストリンガー会長兼社長CEO(最高経営責任者)に聞いた。

──震災から1カ月。あらためて今の状況をどう見ていますか。

4月8日に福島県、11日に宮城県の被災した事業所を訪ねた。社員に会って、話をし、復旧に向けて懸命に努力する姿を目の当たりにしてきた。震災直後の日本人の冷静な対応を見て私は感銘を受けたが、復興のプロセスを見て、再び感動、感銘を覚えている。日本は必ずや、この状況から回復できるはずだ。

今回の被害が地震と津波だけだったら、世界のメディアをにぎわすのは3週間程度だったかもしれない。だが、原子力発電所の事故が起きた。今後もこの問題は、世界で取り上げられることになると思う。

一連の報道を見ている印象では、メキシコ湾での英BP社による原油漏れ事故や、ニューオーリンズのハリケーンのときと比べると、すでに日本は再建、復興の問題解決へと邁進している。互いの非難に割く時間が少なく、実践的だ。その傾向はソニー社員、日本人全般にも見られ、われわれはそこから重要な教訓を得ることができると思う。

──ソニーの被災状況は。

宮城県の多賀城事業所は高さ1・8メートルの津波による被害に遭い、壁には海水が上がってきた跡が生々しく残っている。建物も一部破損した。ヘドロや泥はきれいに片付いたが、電気と水のインフラが復旧していない状況にある。

その他の事業所は地震が起こったとわからないほど復旧し、すでに操業を再開している。今回は、津波被害が悲劇的な状況になるかどうかを左右してしまった。

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