ソニーCEO ハワード・ストリンガー --再建へ邁進する日本は必ず逆境を乗り切れる


──日本での地震発生リスクを考えると、生産拠点を見直す必要性は。

今回のような出来事は、たびたび起こるものではない。何世紀に1回とか、人生で一度経験するかしないかの甚大な災害だ。確かに被害は受けたが、日本以外だったら戦争や紛争が起こるかもしれないし、リスクはどこにでもある。

ソニーが伝統として受け継いできた魂、強さは、すべて日本に根差している。一度大きな災害があったから逃げ出すなど、決して考えられない。

──夏場に向けては電力不足が懸念されています。

エアコン需要が高まる夏になる前から、この影響について答えるのは時期尚早だ。今のやり方を改めることで、電力が不足しても影響を回避できる方法を探していく。これまでも日本は、他国よりもうまく危機に対応してきた。日本人は危機や逆境にあっても、難しいことにあえて挑戦する気概を持って対応することができる。

リーダーがチャレンジすべきことを明確にし、確信を持って提示すれば、国民は驚くほどの巧みさで危機に立ち向かえるはずだ。

──部品不足で生産調整を行っています。サプライチェーンの問題にはどう対応しますか。

震災直後から想定された事態なので、すべての社員が極めて迅速に対応へと動いた。在庫が限られる部品についてはいち早く確保することに全力を尽くし、代替できるものを探し、まさに時間との戦いで努力を結集させている。創意工夫によって、これまで気づかなかったシンプルかつ安価な方法に気づくこともできた。

あらゆる可能性を探って懸命に努力しているが、サードパーティも関係するために状況把握が困難だ。まるで大きなジグソーパズルのようで、抜けているピースを一生懸命に探している。この問題がいつ解決するかについては断定できないし、予断を許さない状況にある。

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