44歳「浜崎あゆみ」に若者たちが心奪われる背景 ファッションだけではない、AYUの沢山の魅力

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筆者が特に印象に残っているのは、2000年に日本テレビで放送されたドキュメンタリー 『噂の歌手の正体見た浜崎あゆみ…光と影』で映し出された彼女の姿だ。

2004年にも『浜崎あゆみ…光と影 25歳の絶望と決断』が放送されたが、浜崎あゆみが時代のカリスマでいることを受け入れ、どこまでも真摯に自分自身と向き合う姿は今でも心に残っている。

当時は音楽番組から、CM、ファッション雑誌とメディアで浜崎あゆみを見ない日はなかった。多忙な日々を送る彼女をどこまでも追った、このドキュメンタリーは決して綺麗な場面を切り取っただけではなく、仕事でスタッフと衝突する彼女の姿や、ボロボロになるまで身体を酷使しているリアルな様子が映し出されていた。

仕事に対するストイックさは、PVから衣装、ライブ演出、CDジャケットまで、浜崎あゆみ自身が厳しいチェックをしていることからも伝わる。完璧なまでのセルフプロデュースは、CDがリリースされるたびに話題になった。

毎年出ていた紅白に出場しなくなった

紅白出場、日本レコード大賞、日本ゴールドディスク大賞、ベストドレッサー賞と、デビュー当時からまさに時代のカリスマとして君臨していた浜崎あゆみに1つの転機が訪れる。

2014年のNHK紅白歌合戦に出場しなかったことだ。浜崎あゆみはこの年に至るまで、15年連続で出場・史上最多となる6回の紅組トップバッターを務め、番組功労者でもあった。

この頃から浜崎あゆみはアルバム制作やライブツアーに専念し始めた。発信のメインはInstagramなどのSNS。以前よりメディアの露出が減っても、ファンたちはSNSの投稿でライブに向けて練習に励む姿を目にすることができた。

浜崎あゆみが、TA(浜崎あゆみオフィシャルファンクラブ「TeamAyu」の略)やリスナーを大切にしているのは変わらない。SNS上で、丁寧にファンに向けて書き綴ったメッセージが心に響いた人もいるだろう。

2019年には浜崎あゆみおよび松浦勝人への取材を基にまとめた小説『M 愛すべき人がいて』(幻冬社)が発売され初週3.8万部を売り上げた。同著は2020年にテレビ朝日系でドラマ化された。センセーショナルな内容なだけに、世間で話題になったのも記憶に新しい。

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