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ワグネル「裏切り」で露呈したプーチン体制の弱点 プリゴジンのことは最後まで信頼していた?

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ワグネルによる「武装蜂起」に対して、プーチン大統領は6月24日の朝、大統領が国民に向けて5分間の演説を行い、プリゴジンを名指しすることなく「裏切り者」と評した。写真は昨年7月にテヘランを訪れた際の記者会見(写真:Arash Khamooshi/The New York Times)

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、つねに混乱を好んでいるように見えた。それが今、彼を蝕もうとしている。

ここ数カ月、民間軍事会社トップのエフゲニー・プリゴジンがロシア軍との確執をエスカレートさせている間、プーチンは同氏の暴言に対する不快感を公には明らかにしなかった。この沈黙は、プーチン支配の長年のトレードマークであった政治的な曖昧さを助長した。潜在的なライバルを牽制するためにエリート間の対立を容認し、助長さえする一方で、最終的な権限はつねに大統領自身にあることを強調した。

大統領就任以来の劇的な試練

ロシア指導者の重要なリトマス試験紙は忠誠心であり、プリゴジンは最近の軍指導部批判の中でも、その事実を理解していることを示した。「私はプーチンの言うことを聞く」とプリゴジンは5月にそう語っていた。だが、6月24日、20年以上にわたってプーチンとの個人的なつながりで利益を得てきたプリゴジンは、その忠誠心の最後のかけらを投げ捨て、ロシアを過去30年で最大の政治危機に陥れた。

1999年12月31日に大統領代行に就任して以来、プーチンがこれほど劇的な試練に直面したことはなかった。そしてそれは、ロシアのエリートの多くがそうであるように、ロシア大統領の非公式で個人主義的なスタイルに自分の権力と地位を負っている男からもたらされた。

カーネギー・ロシア・ユーラシア・センターの上級研究員であるタチアナ・スタノバヤは、「プーチンはプリゴジンの脅威を過小評価していた」と話す。「プーチンはプリゴジンを完全に信頼し、忠実な人物だと考えていた」。

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【プーチンによる暗黙の支持を享受していた】

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