「すぐ辞めてしまう」新卒社員が抱える2つの背景 活躍する人に共通するキャリア設計術とは
「好き・嫌い」を把握するためには、自分の価値観と向き合うプロセスが必要となります。
具体的には、日々感じたことを日記につける、授業や友人、書籍などから受けた刺激をもとに考えたことを記録するといった内省する時間です。自分が好きだと思うことの共通項を探ることで、新たに自分の好きなことを発見することもあるでしょう。
さらに、見つけた「好き」についての仮説検証も不可欠です。実際に取り組んでみると、思ったよりも楽しくない、あるいは、もっと別のことのほうがより楽しいと感じるといったこともあります。
自分の「好き・嫌い」を掴むまでは時間がかかる
このようなプロセスを経るため、自分の「好き・嫌い」を掴むまでには、時間がかかるのです。就職活動を行う大学3年時から、就きたい職業について急に考え始めるのでは間に合いません。
就職活動が始まってしまうとエントリーシートや面接の準備、OB・OG訪問をしたり、説明会に参加したりするだけでなく、多数の面接を受けることになります。落ち着いて自身と向き合うことは困難となるでしょう。そのため、「好き・嫌い」を探るのは、就職活動を行う前の1、2年時に開始する必要があります。
もちろん、この作業は資格試験の勉強のように、毎日何時間も取り組むといった類のものではありません。自分はどのようなことが好きなのかという“問い”を持って、日々の刺激や学びを糧にして、過ごせばよいのです。本来であれば、大学や学部の選択に影響があるため、高校の時点でキャリアと向き合うことがお勧めです。
それでは、社会に出る準備をするためには、どのようなことをするとよいのでしょうか。これについては、私は「長期インターン」に参加することをお勧めしています。長期インターンは、就職活動のプロセスで行われる、数日の選考プログラムの「インターン」とは異なります。
長期インターンは、通常は半年~2年程度の期間、“実務”に従事します。仕事内容は、企業や業界によって異なりますが、若手社員と同様に、上長への報連相やベーシックな資料の作成、ビジネスライティングのスキルなど、社会に出た後で必須となる力を磨くチャンスに恵まれています。
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