72歳、5万円で1人暮らし「生命保険を解約」の納得 「もしも」を遠ざけるのは健康的な暮らしと検診

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紫苑さん的「お金との付き合い方」には、先行き不透明な世の中、不安にかられることなく、毎日を楽しく過ごすヒントが詰まっています(写真:マガジンハウス提供)
シングルマザーでありフリーランスとして働いてきた紫苑さんの年金は月に5万円。お金があってもなくても、お金に左右される人生に心からの安心はなかったと語る紫苑さんですが、「年金月5万円」という生活になってやっと心の平穏を得られ、「最高の今」を過ごせるようになりました。
「今がいちばん」と言い切れるその理由とは何か? 豪奢でも清貧でもない自分を本当に幸せにしてくれる、紫苑さん的「お金との付き合い方」には、先行き不透明な世の中、不安にかられることなく、毎日を楽しく過ごすヒントが詰まっています。
(『72歳ひとり暮らし、「年金月5万」が教えてくれたお金との向き合いかた40』から一部を抜粋・再構成して紹介します)

生命保険は入ったほうがいいのか、入らなくてもいいのか。お金関係の本には、こんな話題がよく載っています。私は「月5万円で暮らす」という事態になったとき、毎月払っていた保険1万5000円を解約しました。支出のなかでは一番大きい金額だったからです。

思い切って生命保険を解約

60歳までは毎月2万5000円、還暦時にこの金額に変更しました。保険の契約内容は病気保障もついていて、80歳まで払えば、後は払う必要はなく、死亡時に500万円出る契約でした。

死んだ後も、葬式やお墓などでお金はかかります。

一般的には、葬儀・お墓は300万、遺品整理にも10万から50万といわれています。現代では葬儀も多様化してきていますから、一般葬ではなく、親族だけで行う家族葬、通夜を行わない一日葬、お通夜や葬儀・告別式は行わず火葬のみの直葬・火葬式などもあります。

お墓に関しても、最近は特定の樹木の下に遺骨を埋めて供養する樹木葬や遺骨をまいて供養する散骨などもあります。

私自身の葬儀、墓については樹木葬がいいと一度見学に行きました。両親の墓は地方にあり、子どもたちも私もお参りに行くにも一苦労。私は簡素な葬儀とお墓が希望。すでに申し込んだという知人もいて、私もそろそろだわと息子に話すと、そんな話はまだしたくないのか、近郊に新しい墓を建てたいのか「ちょっと待って」との返事で今は保留中です。

いずれにせよ、葬儀などで合わせて500万円くらいはかかります。そのくらいは子どもたちに残したいと思っています。

そんな「死後の経費」を考慮した上で、保険は継続か解約か、かなり悩みました。解約に当たり、まず計算してみたところ、80歳まで払うとして1.5×12×11=198万円(69歳当時)です。

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