1位は、半導体製造装置向け部品やパワー半導体基板など電子デバイスを手がけるフェローテックホールディングス。外国人持ち株比率は3年前の15.0%から直近は29.0%に向上している。
前2023年3月期は、主力製品の1つであるパワー半導体基板の売上高が前々期比2.4倍の200億円に急拡大し、会社全体の営業利益も同55.1%増の350億円に膨らんだ。半導体ではメモリーやロジックの市況が調整局面入りしたとみられる中でも、EV(電気自動車)や家電の省エネ化に役立つパワー半導体は依然、強い需要が続いている。
今後も継続的な成長が見込めるパワー半導体分野に事業基盤を築いていることが、海外投資家からの高評価につながっていそうだ。株価は、3年前の700円台前半から足元では3000円台前半まで4倍以上の上昇となっている。
業績成長の期待が持てる良好な事業環境
2位にランクインしたのは、工作機械や成形機を手がける機械メーカーの芝浦機械で、外国人持ち株比率は34.6%と、3年前比で13.0ポイント高まった。成長期待を集めるのはやはりEV関連事業だ。前2023年3月期はEVの2次電池向けバッテリーセパレーターフィルム(BSF)の成形機が全体業績を牽引、受注高は過去最高をマークした。
2024年3月期も豊富な受注残が効いて、営業利益は前期比2.6倍の150億円と急拡大を見込んでいる。EVの台数増に限らず、バッテリーの大容量化もセパレーター需要の拡大につながるため、顧客企業の間ではBSF成形機への旺盛な投資意欲が継続する見通しで、今後も業績成長の期待が持てる良好な事業環境といえるだろう。
3年前の株価は2000円台半ばだったが、今年5月以降に上昇が加速し、足元では5000円近辺で推移している。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら