維新・浅田均氏「緊急事態条項の新設は不可欠」 防衛力強化の財源、憲法改正問題をこう考える

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日本を取り巻く国際情勢や安全保障政策についてどう考えているのか(撮影:梅谷秀司)
先の衆議院選挙、参議院選挙で議席を伸ばし、いまや改革保守の中心勢力となった日本維新の会。政権獲得も視野に入りつつあるいま、日本を取り巻く国際情勢や安全保障政策についてどう考えているのか。
前回に続き、日本維新の会参議院議員会長で、安全保障問題や憲法問題に精通した浅田均氏に、『大阪政治攻防50年:政党・維新と商都興亡の戦後史』等の著作があるジャーナリストの塩田潮氏が話を聞いた。(このインタビューは2023年5月8日に行ないました)

防衛力強化の財源

塩田潮(以下、塩田):防衛力強化に伴って、防衛関連予算の総額を国内総生産(GDP)との比率で1パーセント以内に抑えるという従来の政府の方針を改め、 1.5パーセントとか2パーセントまで増額を認めるべきだという内容の財源確保法案が、5月23日に衆議院を通過し、6月21日の通常国会会期末をにらんで、今、参議院で攻防戦が続いています。その場合、財源の手当をどうするのかという問題がつきまといますが、どんな方向で考えるべきですか。

大阪政治攻防50年: 政党・維新と商都興亡の戦後史
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浅田均(以下、浅田):維新は外国為替特別会計を含めて特別会計を見直すとか、政治改革、行政改革、統治機構を作り直すというところから出発しています。だから、小さな政府にする。今、政府は独立行政法人都市再生機構(UR)にしても日本たばこ産業(JT)にしても、出資金や保有株式を抱え込んでいますが、これをみんな民間に開放する。これは経済政策と同時に、ほかの政策実施の財源確保策です。

財務省は絶対に嫌がりますが、国税庁と日本年金機構を一緒にして内国歳入庁を作れば、隠れた未徴収の保険料が相当出てくると思う。納税している業者はこれだけ、そのうち保険料を払っているのはこれだけ、と明らかにすれば、保険料の取りはぐれが何兆円も出てくるはずです。組織を一つにすれば、人は減らせる。経費も節減できる。国税庁と年金機構を一つにするのは一石三鳥ぐらいの案です。

われわれは政治改革と行政改革によって財源を生み出すことを大阪から始めてきた。それを中央でやってみて、どれぐらい歳出削減が可能になるか。そういう努力をまず徹底的にやってみるべきだというのが私たちの主張です。それとの見合いで、足りないところを国民の皆さんにご負担いただく。

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