新幹線「特大荷物」持ち込みを予約制にした狙い 収納「コーナー」と専用の指定席を合わせて販売
JR東海・JR西日本(山陽のみ)・JR九州の新幹線は5月24日から「特大荷物コーナーつき座席」を導入した。これは、大きな荷物を持った乗客向けに、車内のデッキに設置した大型の荷物収納コーナーを使える専用の指定席を販売するというもので、追加料金はかからない。
3社の新幹線ではすでに、指定席車両の座席最後部後方に大きな荷物を置ける「特大荷物スペースつき座席」を導入しており、今回の「特大荷物コーナーつき座席」はそれに次ぐものだ。
JR3社のいう「特大荷物」は3辺の合計が160cm超250cm以内で、国際線航空機で貨物室に有料預入となるサイズに相当する。事前予約をしないで特大荷物を持ち込むと、持ち込み手数料1000円(税込)が必要になる。ただし、スポーツ用品や楽器・車いす・ベビーカーなどについては、事前の予約は不要である。
「特大荷物」はどんな大きさ?
3辺合計160cmを超えるのが、特大荷物の目安である。しかし、国産の大容量スーツケースでも、このサイズを超えるものはめったにない。
そんなサイズの荷物を新幹線に持ち込むのは、かなりのレアケースではないか。一般的な大容量のスーツケースなら、新幹線の荷棚に載せられるのだ。
JR東海によると、航空機の国際線エコノミークラスの無料預入サイズの上限はおおむね3辺の合計160cmが基準であり、これを準用して3辺の合計が160cm超250cm以内のものを特大荷物としているという。
ただ、JRを含むほとんどの鉄道では、3辺の合計250cm以内の荷物2個までは、無料で車内に持ち込める手回り品の基準となっている。もともとは、予約などしなくても持ち込めたものだったのだ。それがなぜ、JR東海などの新幹線では予約を必要とするようになったのか。
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