相鉄・東急「新横浜線」開業、どこまで便利になるか 一番列車は相鉄車両、浦和美園までロングラン
首都圏で久しぶりの“大物”となる新路線「相鉄・東急新横浜線」。相模鉄道(相鉄)と東急電鉄東横線・目黒線を新横浜駅経由で結び、相互乗り入れによって神奈川県央から東京都心部へ、そして都心から新横浜へのアクセスを改善すると期待される同線が、3月18日に開業した。
新横浜駅を発車する開業一番列車は、東急目黒線・東京メトロ南北線・埼玉高速鉄道直通の各駅停車浦和美園行き。本来は東急の車両で運転するが、この日の車両は新横浜線開業、そして東急線方面乗り入れに備えて造られた相鉄の「21000系」だ。これまでは相鉄線内だけを走っていたが、いよいよ本領発揮の時が来た。
5時08分、多くの“初乗り客”を乗せた列車は警笛とともに、ネイビーブルーの車体を輝かせ、真新しいホームを滑り出した。ホームには発車を見送り、これまでの直通プロジェクトを振り返って感涙する関係者の姿もあった。
都心と新横浜直結、広がるネットワーク
開業したのは、相鉄の羽沢横浜国大駅から新設の新横浜駅、新綱島駅を経て東急東横線・目黒線の日吉駅に至る約10km。新横浜駅を境に東急線側を「東急新横浜線」、相鉄線側は2019年に開業した西谷―羽沢横浜国大間約2.7kmを含めて「相鉄新横浜線」と呼ぶ。路線はほとんどが地下線だ。
同線を通じて相鉄線と東急線は相互直通運転を実施し、相鉄線内から渋谷や目黒など東急線各駅のほか、地下鉄に乗り入れて大手町や永田町といった東京都心部に乗り換えなしで行けるようになる。都心部から新横浜へのアクセスも向上。渋谷―新横浜間は最速25分、目黒―新横浜間は最速23分で結ばれる。
直通区間は、東横線方面は東京メトロ副都心線・東武東上線、目黒線方面は東京メトロ南北線・都営地下鉄三田線・埼玉高速鉄道まで広がり、相鉄線の海老名駅(神奈川県海老名市)から東武東上線の小川町(埼玉県小川町)まで約116kmを2時間以上かけて走る列車も誕生。相鉄直通列車は走らないものの、東横線・副都心線を介して線路のつながる西武鉄道も含めると、神奈川・東京・埼玉の1都2県にまたがる7社局14路線、計約250kmにおよぶネットワークとなる。
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