これは選択肢を出して、子どもが決定するという構造です。
例えば、「国語と算数のどちらから今日は始める?」と言われたら、通常はいずれかを答えます。つまり、やらないという選択がないわけです。さらに自分で“主体的に”選んでいるため、責任をもって行動する可能性があるのです。「遊びと宿題どちらからやる?」という二者択一も同様です。これも宿題やらないという選択はなく、またやりなさいとも言っていないので、反作用も生じません。やる事は当然という状況設定で、順番だけに焦点を当てていきます。
9番目と次の10番目は直接的に親が勉強を教える場面で使う「やる気を引き出す言葉」です。本来、親は子どもが小さい時を除き、勉強を教えることはしませんが、そのような場面がないとも限りません。その際に使うと効果的な言葉があります。
それが、「これね、結構簡単でね…」という前置きを入れてから説明していく方法です。子どもはわらかない問題に当たると、説明してあげても「難しいからできない」」とマインドブロックをかけてきます。ですから「簡単でね」という枕詞でブロックを外していきます。これを何度か使っているうちに、「できるかもしれない」という気持ちが芽生えて、やる気が出てきます。
しかし、簡単、簡単と言いながら、実際難しい場合、子どもはその後の説明を聞くのを拒否します。子どものレベルにあっていない場合は、「これは難しいからできなくいい問題」と伝え、カットします。
勉強や生活習慣をクイズ的に変えてしまう
子どもは勉強や生活習慣について面倒と思うことが少なくありません。そのためダラダラします。しかし、それをクイズ的に変えてしまうことで、途端にやる気を出します。筆者がこれまで35年で経験してきた中では、ほぼ例外なく子どもたちは乗ってきます。
勉強を前向きにやる子、主体性がある子たちの中には、勉強をゲームやクイズのようにとらえている子がいます。つまらない勉強内容を、自ら面白くゲーム的に、クイズ的に変換できる装置が頭の中にあるかのようです。
しかし、そのようなことが元々できる子は問題ありませんが、通常は勉強とゲーム・クイズは違うと思っています。ですから指導者や親御さんが認識を変え、勉強とはクイズであり、なぞなぞだと考えて対応していくと、子どもは水を得た魚状態になり、やる気が出てきます。
以上、10種類の言葉を紹介しました。他にもありますが、おそらくこの10種のいずれかで効果が出ると思います。
最後に、繰り返しになりますが、大切なことなのでもう一度お伝えします。
やる気を引き出す言葉は「行動させる言葉」ではなく、「行動したくなる言葉」なのです。
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