「仕事が終わらない人」がつい口にするヤバい一言 デキる人は上司にどうやって報告しているのか

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数字で説明すると、ムダなく、最短、最速で伝わります。なぜなら、数字で相手が知りたいことを先回りし、必要なことだけ、シンプルに伝えることができるからです。

こう書くと、当たり前だと思いますよね。

でも、この「当たり前」が、なかなかできないのです。

たとえばこういったケース。

タイの工場の生産が、計画よりかなり遅れています。しかも、期末まで、あと2週間しかありません。部長から「どうなっているんだ」との質問が。どちらの説明が伝わるでしょう?

A「少し遅れていますが、計画通り生産できます。担当者から大丈夫だと聞いているので、大丈夫です」

B「当初の計画に比べ生産量が100キロ減り、期間内の生産は400キロになる見込みです。計画に追いつくには、あと2カ月かかります」

この場合、部長が知りたいことはなんでしょう?

まず「現在の生産量」です。これまでに、実際いくら生産したのか。次に「これからの生産量」です。つまり、あと2週間でどれだけ生産できるのか。または、計画に追いつくまでにどれだけかかるのか。

さらに、「可能性」。今の見込みは、どれくらい確実なのか。それ以外にも、遅れている理由や対策も知りたいでしょうが、部長はまず「いつ・いくら・何%」を知りたいのです。

「どうなっているんだ」に込められている意味

部長の「どうなっているんだ」を具体化すると、以下のような質問になります。

「今の生産量はいくらだ?」

「あと2週間で、いくら生産できるんだ?」

「計画の量に追いつくのは、いつだ?」

「今の見込みは、どれだけ(何%)確実なんだ?」

つまり、Bのように「いつ・いくら・何%」を数字で話せば、部長の疑問は9割カバーできるのです。

これは、工場だけではなく、オフィスで上司に報告する場合も同じです。

「現在の売上は、2000万円です。あと3週間で残り1000万円を売り上げて、計画の3000万円を達成する見込みです。残り1000万円の見込みは75%です」

「現在の集客は、300人です。今の申込みペースが続けば、定員の400名までの残り100人は、あと3日で達成するでしょう。95%問題ありません」

次ページ何度聞かれても「大丈夫」と答える怖さ
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