都内で増えまくる「ガチ中華料理店」生き残りの鍵 日本人には辛すぎる味付けや食材にも一工夫

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いままでとは一味違うガチ中華とは(写真:筆者撮影)

2017年頃から都内近郊で増え続けているガチ中華。池袋などで元々多かった東北・四川料理の店を皮切りに、火鍋や麻辣燙(マーラータン)の店が増え始め、ここ1〜2年はオーナーの出身地のローカル料理を出す店もかなり増えた。

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田原町の『桂品樓』では、桂林(広西チワン族自治区)の郷土料理である桂林米粉(ライスヌードル)や啤酒魚(ビールの煮込み魚)、御徒町の『王さん私家菜』では貴州省の料理である酸湯魚やドクダミの根を使った炒め物などを提供している。

筆者も留学中に中国各都市を訪れ、多くのローカルフードを食べてきたが、日本でガチ中華の店を開拓する中で初めて食べた料理も多く、中華料理の奥深さを日々感じている。

日本ではさらに馴染みがないガチ中華料理も

ローカル料理のみならず、2022年の秋ごろからは、日本ではさらに馴染みがない、めずらしい料理ばかりを提供するガチ中華の店も出てきている。

そんなめずらしいガチ中華料理を提供するのが『孫二娘(そんじじょう)』だ。2022年9月に『孫二娘 蹺腳牛肉』(四川式牛肉鍋の店)を高田馬場にオープンして以降、12月には『孫二娘 潮汕牛肉火鍋』を上野に、2023年1月には『孫二娘 蹺腳牛肉&孫ニ娘潮汕牛肉火鍋』を千葉県・船橋に、そして2月には『孫二娘 毋米粥』(広東式お粥火鍋の店)を高田馬場にオープンした。

孫二娘の店舗(写真:筆者撮影)

オーナーの孫芳さんは、2013年から銀座で広東料理店の『芳園』を経営している。2016年には同じく銀座に四川料理の店『銀座夜市』を開店。同年、銀座夜市の2号店もオープンした。芳園も銀座夜市も、客の9割は日本人だという。また近年では中国の火鍋チェーン店『賢合庄』の日本進出を手がけたり、卓上でサワーが飲める日本人向けの居酒屋なども展開している。

こうして長年数々の中華料理店を経営してきた孫さんは、四川料理や広東料理など日本人に馴染み深い中華料理以外にも、中国で食べられている本場の中華料理を日本人にも知ってもらいたいと思っていたという。

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