活用の課題は多いが、現場は導入を進めざるをえない。
2023年1月にネットフリックスが制作スタジオのウィットスタジオなどと始めたプロジェクトでは、アニメの背景美術制作を最新技術によって補助できるかを実験した。写真はアニメ監督の牧原亮太郎氏（写真：ネットフリックス）
5月22日発売の『週刊東洋経済』は「アニメ 熱狂のカラクリ」を特集。この10年で市場規模は2倍となり、今の日本には数少ない成長産業となったアニメ。動画配信の普及もあり世界中でアニメファンが急増する中、沸騰するビジネスの最新事情や、根深い課題を深掘りしています。
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AI（人工知能）の急激な進歩が各分野で関心を集めるが、アニメも例外ではない。将来的に業界の切迫した人材不足問題を緩和する可能性があるからだ。
いち早く導入が試みられているのが背景美術の制作だ。2Dアニメ制作ではキャラクターを描くアニメーターの不足がよく知られるが、実はより人材不足が深刻なのは画面全体を描く背景美術職であるという。業界大手の東映アニメーションは2021年に先端技術企業のプリファードネットワークスと協力して、AIを活用してカメラで撮った風景写真をアニメタッチの背景美術に変換した実験映像『URVAN』を制作している。
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