有料会員限定

「声優」はセクハラが「日常」という深すぎる闇 配役の権限を持つ側が「やりたい放題」できる

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 最新
拡大
縮小

当事者が「芸能界で最も古い体質」と語る背景には、低賃金でほとんどが「食えない」実態も。

プロデューサーとデートを強要される若手女性声優のイラスト
権限を持つ者からデートを迫られればなかなか断れない(イラスト:えびはら武司)

特集「アニメ 熱狂のカラクリ」の他の記事を読む

5月22日発売の『週刊東洋経済』は「アニメ 熱狂のカラクリ」を特集。この10年で市場規模は2倍となり、今の日本には数少ない成長産業となったアニメ。動画配信の普及もあり世界中でアニメファンが急増する中、沸騰するビジネスの最新事情や、根深い課題を深掘りしています。
週刊東洋経済 2023年5/27号[雑誌](アニメ 熱狂のカラクリ)
『週刊東洋経済 2023年5/27号[雑誌](アニメ 熱狂のカラクリ)』(東洋経済新報社)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

熱狂するアニメ業界で、注目の的となっている声優。アニメやナレーションといった声の演技だけでなく、歌やテレビ出演など、活躍の場は広がっている。

だが一見華やかな声優業界の「闇」とささやかれるのが、声優たちが直面しているハラスメントや、その厳しい労働環境だ。

近年、映画や演劇業界ではハラスメントを告発する#MeTooの動きが出始めている。一方で声優からは、今も表立った告発の動きは見られない。

しかし取材を進めていくと、その実態が見えてきた。ある業界関係者は、業界の悪習の根深さをこう表現する。

ディズニーランドでのデートを要求

「ハラスメントを経験せずに売れる、というのは正直ありえないと思っている」

次ページ「“枕営業”の機会があれば、やればいい」
関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
アニメ 熱狂のカラクリ
放送終了後も「客が途切れない」聖地の秘策とは
アニメ部門のキーマンが語った「反省の弁」
配役の権限を持つ側が「やりたい放題」できる
人気エコノミストが初めて語る「オタクな過去」
「アニメのテレ東」に続き、各局が投資を加速
製作委員会とプロダクションは「天国と地獄」
人気作のアニメ化争奪戦で出版大手はボロ儲け
上は年収1000万円、下は100万円台の「雲泥格差」
日本企業を及び腰にさせてきた「儲けにくさ」
「仕事でヘコんでも、アニメが鼓舞してくれた」
「日々仕事に向かう主人公に、胸を打たれた」
人手不足の解決策として導入が試みられている
制作、配信、音楽と、あらゆる分野で存在感
東宝がアニメに「本気モード」、東映を猛追
市場は10年で約5倍、技術力向上、若手も育つ
エンタメ大手社長が語る唯一無二のIP活用戦略
着眼点はサプライチェーンでの「立ち位置」
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内