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「アニメーター」賃上げ進展も「脱ブラック」は遠い 上は年収1000万円、下は100万円台の「雲泥格差」

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人手不足を背景に平均年収は上がっている。が、脱「ブラック」の道のりは長い。

アニメの制作現場のイメージ
「ブラック」といわれ続けたアニメーターの仕事だが、極端な人手不足を反映し「賃上げ」「働き方改革」の動きが出ている※本文と写真は関係ありません(写真:記者撮影)

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低賃金・長時間労働と、その「ブラック労働」ぶりが伝えられてきたアニメーター。だが、人手不足が慢性化する中で、この状況に変化が生じている。

日本アニメーター・演出協会(JAniCA)が昨年行った最新のアンケート調査によれば、アニメーターの平均年収は455万円と4年前の前回調査から15万円の増加となった。平均休日数も月6.8日と前回調査から増えている。

「暮らし向きはよくなっていると思う」と話すのは、ふくだのりゆき氏。35年以上のキャリアを持つフリーのアニメーターだ。ふくだ氏によれば、アニメの基点となる絵である原画の1カット当たり出来高単価は約10年前に比べて2割程度上がっているという。

収入増に大きく寄与する「拘束費」

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