リッチモンドホテル「こだわり朝食」提供の舞台裏 出張先の土地の思い出にご当地メニューを提供

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人によって好みが違うとはいえ、全体の意識も変わってきたようだ。一方で、本山社長はこうも話した。

「設備に関しては、唯一無二の存在にはなりません。例えばかつて、睡眠の快適性として評判になった外国製ベッドを、当社を含めて各ホテルが導入した時期がありました」

設備や製品の良さとは別に、多くのホテルが導入すれば、利用客にとって目新しい存在ではなくなる。それに比べて、食事メニューはさまざまな工夫ができそうだ。

7割を占めた「インバウンド」客層に頼らない

コロナ禍で大打撃を受けたホテル業界。同ホテルでも新たな顧客訴求に乗り出した。

東京・押上――。東京スカイツリーの目と鼻の先に、リニューアルした「リッチモンドホテル プレミア 東京スコーレ」(旧「リッチモンドホテル プレミア 東京押上」)がある。2022年12月27日、同ホテル初の「体験型ホテル」としてグランドオープンした。

通常のリッチモンドよりもグレードの高い「プレミア」のコンセプトはそのままに、5階をシェアラウンジ、6階を湯屋(サウナルーム付き客室も4室ある)、13階をカルチャーフロアとしてリニューアル。5階と13階は、TSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブが空間デザインを担当した。

「東京スコーレ」13階には、ゲームが楽しめる客室「ゲーミングルーム」、読書ができる書棚付き客室「ブックルーム」も設置。エレベーター前にも蔵書が置かれていた(筆者撮影)

「東京スカイツリーがある押上は、インバウンド率が7割ありましたが、コロナ禍で消滅。新たな顧客訴求を考え、ホテルで過ごす快適性を高めた施設にしたのです」(本山社長)

入居する「京成押上ビル」の1階はスーパーの「ライフ」、2階は家具・インテリアの「ニトリ」、5階にはロイヤルHD系のレストラン「シズラー」もある複合施設だ。

「ホテル単館では出せない魅力も、施設や地域と連携して進めていきます」

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