ムダに怒らない人になる「心の持ち方」のコツ3選 「理想」が高すぎると怒りを感じやすくなる

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コップをイメージしてください。怒りはちょうどコップからあふれ出た水のような存在です。コップには悲しい、つらい、苦しい、寂しい、不安などマイナスの一次感情がたまっています。一次感情で心のコップがいっぱいになると、怒りとなってあふれてしまうのです。

前のページのマンガの奥さんの一次感情は「不安」でしょう。旦那さんの健康を心配する気持ちや、お酒で失敗してしまう可能性、家庭が壊れてしまうのではないかという不安がたまって、その結果「怒り」となって表現されるのです。怒りの裏にある不安に対処しなければ、いつまでも怒りはあふれ続けることになるのです。

一次感情の解決が怒りを収束させる

あるパソコンメーカーに寄せられたクレームについて相談を受けたことがあります。

メーカーは故障したパソコンを修理したのですが、お客様の怒りがおさまらないというのです。メーカー側は「ちゃんと修理したのに」と頭を抱えていましたが、お客様の言葉をよくよく聞いてみると、「パソコンが壊れたせいで、恥をかいた」ことを訴えられています。

つまりお客様の一次感情は「恥をかいてつらかった」であって、その気持ちを理解してほしかったわけです。

怒りを感じたとき、また相手を怒らせてしまったときに大切なのは、「怒りの奥にある一次感情は何か」を探ることです。

怒りそのものに対処するのではなく、一次感情に対処し、解決に導くほうが効果的です。つらさ、悲しさ、不安などに向き合って、その解決に向けて話し合い、行動すると、自然と怒りがおさまっていきます。

(画像:[図解]『アンガーマネジメント超入門 「怒り」が消える心のトレーニング(特装版)』

■理想が高すぎると怒りを感じやすくなります

(画像:[図解]『アンガーマネジメント超入門 「怒り」が消える心のトレーニング(特装版)』
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