パワハラ対策に助成金「社会保険労務士」は忙しい 働き方改革で需要大、合格者の4割近くが女性に

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ハラスメント対策にコンプラ対応、雇用調整助成金の申請…社会保険労務士のカバー範囲は広がるばかりだ(写真:mayu / PIXTA)
会社だけに依存せず、学び直し(リスキリング)によって、資格や検定に挑戦する人は多い。
『週刊東洋経済』4月24日(月)発売号では「食える資格と検定&副業100」を特集。自分の市場価値を高められるコストパフォーマンスに優れた資格や検定を紹介している(この記事は雑誌の特集内にも掲載しています)。
社会保険労務士も近年人気のある資格のひとつだ。全国に約4.4万人おり、社会保険や労働保険の手続き代行などが独占業務だが、最近では取り巻く環境が急速に変わりつつある。
週刊東洋経済 2023年4/29・5/6合併特大号[雑誌](食える資格と検定&副業100)
週刊東洋経済 2023年4/29-5/6合併特大号は「食える資格と検定&副業100」を特集。書影をクリックすると、Amazonのサイトにジャンプします。バックナンバー常備店はこちら

士業の中では、会社員が働きながら勉強して取得できるというイメージの強い、社会保険労務士(社労士)。2022年度の合格率は前年度比2.6%ポイント減の5.3%。決して簡単に合格できる水準ではなさそうである。

近年の傾向としては、合格者に占める女性比率が多いことが挙げられる。2022年度は38.1%が女性だった。総務部などに属する女性社員が受けているものと想定されよう。

試験の特徴は科目数が8科目と多いこと。合格基準は、マークシートの選択式が総得点27点以上/40点満点、5肢択一式が総得点44点以上/70点満点だ。科目別では、選択式が60%(3点以上/5点満点)、5肢択一式で40%(4点以上/10点満点)を最低取らなければならない。基本的には全科目で60%以上の正解を挙げるオールラウンダーを目指すことになる。

8科目を満遍なく横断的に学習すること

まずは、労働基準法や雇用保険法、健康保険法、厚生年金保険法をはじめ、8つの科目を横断的に学習して一巡するサイクルを半年、1カ月、1週間と短くしていく勉強法が有効である。

「覚えようとするのではなく、早く復習できるような素地づくりをすべきだ」と東京リーガルマインド(LEC)の澤井清治講師は指摘する。最終的には復習サイクルを3日に縮め、試験3日前に有給休暇を取って復習するといいという。

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